野球小僧

第91回 選抜高等学校野球大会 21世紀枠 候補校9校

平成最後となる来春の第91回選抜高等学校野球大会の「21世紀枠」の各地区候補校9校が12月14日に発表されました。

推薦校の詳細は後ほどご紹介しますが、しつこいようですが21世紀枠について記しておきます。21世紀枠とは2001年の選抜大会から導入された選考枠。当初は2枠でしたが、2008年の80回記念大会で3枠になり、2009年からはそれまであった「希望枠」(補欠校の中で一番守備に関する指数が高かった1校が出場)を廃して、そのまま21世紀枠へと移して3校を維持しています。以後は2013年の90回記念大会で4枠になった以外は3枠が維持されています。

慣例として、東日本(北海道、東北、関東・東京、北信越、東海)から1校、西日本(近畿、中国・四国、九州・沖縄)から1校ずつを選出し、残り1枠を東日本と西日本の落選校の中から選ぶという流れになっています。

選出されるためには、各都道府県の高野連からの推薦を受ける必要があります。基準として、秋の都道府県大会でベスト16以上(学校の多い地域はベスト32以上)の成績が必要です。そのうえで、各地区から1校ずつ候補校を選ぶことになっています。現実には、都道府県大会止まりの学校が選ばれることは少なく、各地区大会まで勝ち残った学校が選ばれることが多くなっています。ただ、直近では地区大会に出られなかった学校の出場も目立ち始めています。

また、どちらかといえば、公立高校に選考が偏っていることも特徴の一つです。私立高校で21世紀枠に選出されたのは2013年の土佐高(高知)のみです。これは、やっぱり高校野球では私立校と公立校の実力格差は広がる一方であって、甲子園大会(地方大会も同じようなことが言えるでしょうけど)は春夏とも「私立野球学校大会」のようになっているので、21世紀枠=公立校の出場はやむを得ないような気もします。また、文武両道を掲げていることや、練習環境に苦労している、野球部員のボランティア活動、学校全体での進学実績、果ては豪雪地帯といった野球とは離れたことが選考で考慮されていることは、毎年、不興を買っていたりします。

本来であればセンバツの一般選考に届かない実力の学校であるため、やはり成績自体はよくありません。過去18年で48校が選出され、勝利を挙げたのは12校だけです。通算成績は19勝48敗となっています。過去には2001年の宜野座(沖縄)と2009年の利府(宮城)が記録したベスト4もありますが、ほとんどが初戦敗退で、その内容に「地方予選レベル」「戦うチームもかわいそうだ」などの声もあがっていたりします。そのため、ここ数年は21世紀枠そのものの存在について、あれこれ取り上げられています。

それでも、高校球児の励みにはなりますし、努力すれば報われるの一つとして、この制度はこのままでもいいのではないかと私は思います。

釧路湖陵高
 地区:北海道
 創立:1913年
 創部:1916年
 生徒数:718人(男子345、女子373人)
 部員数:24人(うち、女子マネージャー2人)
 甲子園出場:春夏ともなし
 秋季大会:北海道大会ベスト4

古川高
 地区:東北(宮城県)
 創立:1897年
 創部:1921年
 生徒数:716人(男子381、女子335人)
 部員数:25人(うち、女子マネージャー1人)
 甲子園出場:春夏ともなし
 秋季大会:宮城大会準優勝、東北大会ベスト4

石岡第一高
 地区:関東・東京(茨城県)
 創立:1910年
 創部:1914年
 生徒数:946人(男子478人、女子468人)
 部員数:49人(うち、女子マネージャー3人)
 甲子園出場:春夏ともなし
 秋季大会:茨城大会ベスト4

清水桜が丘高
 地区:東海(静岡県)
 創立:2013年
 創部:2013年
 生徒数:838人(男子384人、女子454人)
 部員数:36人(うち、女子マネージャー5人)
 甲子園出場 春夏ともなし
 秋季大会 静岡大会準優勝、東海大会1回戦

金津高
 地区:北信越(福井県)
 創立:1983年
 創部:1983年
 生徒数:650人(男子347人、女子303人)
 部員数:26人(うち、女子マネージャー4人)
 甲子園出場:春夏ともなし
 秋季大会:福井大会準優勝、北信越大会1回戦

八尾高
 地区:近畿(大阪府)
 創立:1895年
 創部:1915年
 生徒数:955人(男子494人、女子461人)
 部員数:34人(うち、女子マネージャー4人)
 甲子園出場:春6回、夏4回
 秋季大会:大阪府大会ベスト16

平田高
 地区:中国(島根県)
 創立:1916年
 創部:1951年
 生徒数:473人(男子233人、女子240人)
 部員数:29人(うち、女子マネージャー2人)
 甲子園出場:春夏ともなし
 秋季大会:島根大会準優勝、中国大会1回戦

富岡西高
 地区:中国・四国(徳島県)
 創立:1896年
 創部:1900年
 生徒数:724人(男子320人、女子404人)
 部員数:42人(うち、女子マネージャー8人)
 甲子園出場:春夏ともなし
 秋季大会:徳島大会3位、四国大会ベスト4

熊本西高
 地区:九州・沖縄(熊本県)
 創立:1975年
 創部:1976年
 生徒数:1038人(男子571人、女子467人)
 部員数:40人(うち、女子マネージャー5人)
 甲子園出場:春なし、夏1回
 秋季大会:熊本大会準優勝、九州大会ベスト8

残念ながら、佐倉高(千葉県)は推薦候補枠にはのこれませんでした。
これらの中から、2019年1月25日の選考委員会で候補校の中から3校が選ばれます。


コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
まさしく、そのとおりです。

ま、米子東高は本推薦での出場でしょうね、きっと。

来年は春から楽しみですね。
eco坊主
おはようございます。

どの高校が選ばれても自分たちの野球をしてほしいものです。

枠が違えども、同じ”選抜”高校なんですものね。


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