夏の高校野球選手権岩手大会は7月14日に二回戦9試合が行われ、各球場で熱戦が繰り広げられました。このうち、岩手県営野球場の第1試合には、夏の岩手県大会連覇を目指す第1シードの花巻東高と、花巻北高の花巻勢同士の見ごたえのある対戦となりました。
今は、県外の試合でも遠く離れていてもネット観戦でき、便利になりました。
試合は花巻北高エース・長沼選手と花巻東高は小野寺選手の投げ合いで両チーム5回まで0行進という緊迫した試合。
均衡を破ったのが花巻東高。6回裏、1アウト満塁で水谷選手がタイムリー2ベースヒットで2点を先制。さらに犠牲フライで追加点を挙げ、この回一挙3点を挙げた。
しかし、その後、花巻北高は梅沢選手、菊池琉選手と継投で追加点を与えず。一方の花巻東高は小野寺選手の力投で3-0で花巻東高がリードし、試合は9回へと進み、このまま花巻東高の逃げ切り勝利と思われたが。
9回表に花巻北高はノーアウト一・二塁とし、花巻東高の最速147km/h・エース西舘選手を引っ張り出します。そして、フォアボールで満塁とすると、1アウト後にライトオーバーの2点タイムリー2ベースヒットとスクイズで追いつき、さらに2アウト二塁からセンター前へのタイムリーヒットで逆転に成功。
1点リードされた花巻東高は9回裏に代打の菅選手がレフト前に起死回生の同点タイムリーヒットを放つ。
延長に入った10回表に花巻北高はランナーを二塁において、センター前にヒットを放ち、ランナーがホームへ向かうが、花巻東高センターの好返球により、本塁補殺で勝ち越しできず。
ピンチを脱した花巻東高は10回裏、2アウト一塁で水谷選手がライト線にヒットを放ち、一塁ランナーが本塁まで駆け抜け、試合を決めた。
花巻北0000000040 |4
花巻東0000030011x|5
花巻東高は代々、「逆転の花巻東」として何度も試合をひっくり返してきました。夏の怖さを乗り越えた勝利に、チームはまた一段と強くなったと思います。
花巻北高は昨年の春季地区予選は二回戦で花巻東高に3-10の7回コールドで敗戦。今年の春季地区予選決勝で4-6と惜敗した花巻東と対戦でした。その悔しさを個々の選手がバネにして臨んだ一戦で、絶対王者をあと一歩のところまで追いつめました。
三年生は引退となりますが、1971年以来の甲子園は新チームが果たしてくれそうに思えます。