野球小僧

ラグビー プロ化

ラグビーワールドカップ2019日本大会が閉幕し、約1ヶ月以上経ちました。

同時に開催されていたバレーボールワールドカップやプロ野球クライマックスシリーズ/日本シリーズが霞んでしまうほどであり、日本大会は成功したと言えると思います(今までの大会の様子が分からないので、一概に比較はできませんが)。

課題は、「その後」、ワールドカップ大会の後のこれからになると思います。

前回の2015年ワールドカップ大会では強豪の南アフリカ代表を撃破するなど、3勝をあげて話題になりましたが、日本国内における本格的な人気回復につなげられませんでした。

例えば、社会人による日本ラグビーの最高峰リーグであるトップリーグの2018年の入場者数は、1試合当たり5153人。深刻なのは、そのうちトップリーグに加盟している各企業によるチケットの買い上げが約60%含まれているそうです。つまり、一般としては約2000枚程度しか一般チケットが売れていなかったのです。チケットが売れない → 人気がない →メディアの取り上げがない →スポンサーがつかない → TV放映されない → 収益がないというような構図になり、財政基盤が不安定では、日本代表の強化費のほか、選手の育成や競技の普及のための予算が削られてしまいます。ちなみに、2016年リオデジャネイロオリンピックから採用された7人制ラグビーは、男子の場合、トップレベルの大会が国内で開催されていないのです。

日本国内でのラグビーは昔から人気がなかったわけではなく、1990年ごろまでは早慶戦や早明戦はプラチナチケット化するなど、学生ラグビーを中心に盛り上っていました。しかし、1993年にそれまでの日本にはあまり見られない地域密着化と、華やかなオープニング、海外スター選手の来日などによるブーム到来で1億円選手が続出するサッカーJリーグが開幕したこと。1995年のラグビーワールドカップでのニュージーランド代表選で歴史的大敗を喫し、世界的なラグビーのプロ化の流れに取り残され、国際舞台では通用しない日本ラグビーにある程度期待が裏切られてしまった感があったと思います。現に、Jリーグによるプロ化は、2002年のワールドカップ日本大会以降の日本代表の活躍に大きく貢献したと思えます。

これらの影響などもあり、国内ラグビーにおいて急速なファン離れが始まったと思います。また、その環境に対して大きな改革をしてこなかったことも要因だと思います。

現実、プロチーム化は競技の強化に対して効果のある方策だと考えます。

現在の日本にはプロラグビーチームはありません。トップリーグ16チームは大手企業による社会人リーグです。企業にとっては、多少なりとも広告宣伝効果はあるものの、組織体としては企業の社会貢献に依存しているようなものです。よって、運営そのものもそうですが、チーム強化策やファン拡大などは、企業努力によるものであり、業績によっても左右されてしまいます。

さらに近年のトップリーグは、一部選手のプロ契約とともに、有名外国人選手が多数参加。強豪国のスター選手は年俸1億円を超える水準にもなり、人件費の高騰に比例して運営費が増加しているそうです。年間約16億円の費用がかかる一方で、収益は0円というのが、トップリーグ各チームの実情だそうです。これでは、活動を縮小するチームが出ても不思議ではありません。事実、社会人ラグビーで一時代を築いた新日鉄釜石は、クラブチームの釜石シーウェイブスRFCとなったり、クラブチーム化する企業が多くなって来たりしています。

これを踏まえて、現状を変えるために日本ラグビー協会が打ち出したのが「新プロリーグ」構想でした。参入条件などは、ワールドカップ終了直後の11月に発表される見込みになっていたのですが、時期尚早であり、手順を踏んでとのことで見送られています。

内容的には、ワールドカップを開催した国内12都市をホームタウンにし、プロチームを設立。地域密着を徹底し、ホームスタジアムの確保は地元自治体との連携していき、ファン層の拡大のために、子ども向けのラグビースクールも作っていく計画でした。

また、チームの法人化(分社化)を義務付け、親会社の従来型のCSRの経費ではなく、採算独立できるように、チケット収入や放映権収入を含め、ラグビーで利益を出せる体制を確立していくというものです。

ワールドカップのチケット購入者というビッグデータを活用し、ファンの属性を把握。集客に加えて、放映権ビジネスやスポンサー集めをしていく。

日本で開幕するラグビーのワールドカップの大会キャッチコピーは「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」です。

確かにワールドカップは4年に一度かも知れませんが、一生に一度ではありません。国内リーグ戦は毎年行われています。これからも盛り上がっていけば、日本にも文化として根付いていくことを期待します。

そして、それを作り上げるのは選手や関係者だけでなく、私たちでもあると思います。


コメント一覧

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eco坊主さん、こんばんは。

私も最初はアメフトでした。49でしたし、ゲームでも持っていました。

その後は、ラグビー・・・ほとんど同じような歩みですね。大学はタイガージャージ、社会人は北の鉄人でしたが。

漢字の発表はすっかり忘れていました。
誰かさんが、「桜」の字を忘れてしまいたいように、ではありませんけど。
eco坊主
おはようございます。

いつの頃からラグビーが好きになったのでしょう・・・
高校時代はアメリカンフットボールで海豚や牛飼いが好きなチームでストーバックさんやOJシンプソンさんなど挙げたらきりがありません(笑)
社会人になったら勿論『野武士軍団』が好きでしたからラグビー好きになっていたことは間違いないのですが大学ラグビーも観ていたのでそれは中学だったのかしら・・・エンジのジャージを応援してました。
ってなわけでかなりラグビー好きは長いのです。

だからもっともっと盛り上がって欲しいものです。

因みに今日は今年の漢字発表に日ですね(こちらの予想かと思いました)。
私は【桜】と予想したのですが・・・
勿論”桜ジャージ”のラグビーW杯ですが”桜を見る会””同期のサクラ”とか・・如何でしょう?
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