人間、誰しも成長する気持ちを失くしてしまったら、ある意味終わりなのかも知れません。でも、もう、これ以上のレベルには達することが出来ないなんて境地になってしまったら・・・
過日のフィギュアスケートNHK杯。羽生結弦選手はスケートカナダから確かな前進を示し、NHK杯で優勝を果たしました。
ショートプログラムは「レッツゴー・クレイジー」。今シーズン、白から淡い紫の衣装に一新した羽生選手は最初の4回転ループこそ、乱れはしたものの、その後の4回転サルコウ-3回転トウループのコンビネーションジャンプを成功させると、トリプルアクセルではGOEで満点を得て、今シーズンの世界最高得点103.89をマークしました。
「ロックスターになった気分で滑った。スケートカナダから比べて、成長できた部分が多々あり、自信を持って臨むことができました。日本ということもあり、非常にこのプログラムを楽しむことができたと思います」
フリーは「ホープ&レガシー」。ショートプログラムでバランスを崩した4回転ループを成功させると、歓声と拍手が沸く。続く4回転サルコウを綺麗に決めます。後半、4回転サルコウの転倒はあったものの、観客を引き込んだ演技に、場内の熱気は高まり、フリーの得点は197.58。総合得点は301.47と300点の大台を超えました。
「皆さんの前で滑れる喜びをかみしめながら滑りました。今回は(スケートカナダとは)まったく違う感覚で滑ることができた。日本だからこそかもしれないですが、お客さんの方を向いてアピールすることができました」
羽生選手の「成長できた部分」「あったく違う感覚」という要因の一つにブライアン・オーサーコーチとの話し合いがあったそうです。
今シーズン、4回転ループを取り入れるために練習の比重がそこにかかっているようにオーサーコーチには見えていたそうです。それでも「ユヅルはトレーニングで試したいことがありましたし、コーチである私は、選手のそうした思いを汲んであげるべきだと思いました」と見守っていたオーサーコーチは「トータルパッケージを大切にしなさい」とカナダの後に伝えたそうです。
羽生選手は「自分のスケート、プログラムへの考え方、ジャンプがどういうものかを話し合い、僕としてはジャンプが決まらないとトータルパッケージじゃない」と伝えました。トータルで大切にしたいという思いが一致していました。
実は、2人で細部まで話し合うことでもたらされ、コミュニケーションの壁がだいぶ垣根のないものになって来たそうです。コーチとの息が合ってきたことにより、目指すべき方向と進み方を確認することが出来、ショート、フリーともに、ジャンプでの修正だけではなく、プログラムとしての魅力を引き出す演技につながりました。
NHK杯では完璧ではありませんでした。それでも300点を超える得点を挙げることが出来ました。それについて、羽生選手は「ベースができてきました」と語っています。
10月のフィンランディア杯のフリーで4回転に5度挑んだネイサン・チェン選手(米国)について触れつつ、羽生選手は「僕の演技にとって、すごく自信になりました。というのも、僕はまだフリーに5回も4回転を入れることが出来ていませんし、ループも完璧に決めているわけではありません。彼がルッツ、フリップを跳んでいるのを見て、僕はまだ簡単なことをやっていると思えました」とインタビューで答えています。
自分より難しいことをやっている選手がいます。だから自分はまだまだやれることがあるのではないか、もっと伸びていけるのではないかということです。
先ほどの「ベース」を高くしていくこと。人は伸びようとすると、今あるベースの上積み分を伸ばそうとします。しかし、それは人によって差はあるものの、限界があり、いつかしらもうこれ以上伸ばせないという所へ行き付きます。
しかし、その上積み分を支えるベースを伸ばすことが出来れば、まだまだ「伸びしろ」があることを意味します。
羽生選手を見ていると、タイトルが欲しいとは思えません。絶対的な強う差が欲しくて、それを求めているように思えてなりません。
人間、やっぱり向上心を持ち続けませんとね。
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まっくろくろすけ
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