野球小僧

選手が足りなくて試合ができない

日本女子プロ野球リーグ機構(Japan Women's Baseball League:JWBL)は、2021年3月15日に2021年の公式戦を中止すると公式サイト上で発表しました。「選手が足りなくて試合ができない」というのが理由なのですが、ある程度予測されていたことであるため、対策できたことでもあるため、逆に驚きでもあります。

JWBLは、「登録選手が若干名となったため、公式戦を行わない判断をした」「今シーズンの公式戦不開催の判断に至った理由としましては、女子プロ野球選手として登録する選手が若干名となった為です」と説明しています。

JWBLは京都府にあるサプリメント販売の株式会社わかさ生活が3億円を出資して主体となって2010年に立ち上げ、2011年に2球団で始まり、球団再編を経ながらも、2014年から4球団体制で一時期は在籍選手も71人まで増えていました

しかし、1社単独運営による負担が大きく、同社はこれまでに約100億円を投入し、1球団あたり年間2億~2億5千万円のコストがかかる一方で、球団ごとの年間売り上げは約5千万円にとどまっていたのが実情でした。選手のサイン会や写真撮影会、試合後の勝利チームによるダンスなども行ってファン層拡大に努めてきたが、赤字運営の解消には至らず、2019年1月の創立10周年には同社社長で機構名誉理事から、「覚悟の一年になる。今年が最後という気持ちでやることが大事」と記者会見で強調されていました。

2019年は春季リーグは京都府内、夏季は東海地区、秋季は関東地区と開催地を固定して移動費を削減していましたが、夏季リーグ終了時の観客数は2018年同時期の約3分の2で約4万人にとどまり、JWBLは8月下旬に、来季以降の球団運営に参入する企業や団体を募りましたが、具体的な話し合いにまで進みませんでした。

同年11月には、所属の約半数に当たる36人が退団することが発表され、主力選手も含まれていたこともあり、「それぞれの思いもあるので、分析など公表しない」とのこともあり、さらに、オフシーズンは選手としての月給が支払われないなどの厳しい条件提示に選手らから不満が上がり、選手らをアイドルのように売り出そうとする同社社長で機構名誉理事のやり方にも反発があったと、メディアにも大きく取り上げられました。

これに対して、同社社長で機構名誉理事は、「自分が独裁しているかのような事実を曲げた取り組みとは逆の内容だ」と反論し、「女子プロ野球リーグを続けるのは意地を張ってるのではなく、夢の継承のバトンを次世代に繋ぎたいため」だと説明しています。

2020年は、全4球団を京都府に集約し、新入団選手8名を含む計43名でシーズンを迎えたものの、新型コロナウイルスの影響により、開幕が6月23日まで延期され、無観客試合で行われていました。

そして、2020年オフから2021年の間には、2020年に在籍した43人から26人が退団やアマチュアチーム入りし、在籍が17人になってしまいました。中には、日本プロ野球機構(NPB)の埼玉西武ライオンズが支援する「埼玉西武ライオンズ・レディース」や、阪神タイガースが支援する「阪神タイガース Women」に移籍するなどした選手もいます。

JWBLは今回の発表で、2021年は女子野球の普及のために野球教室を開いたり、アマチュアと交流したりして、リーグとしての基盤づくりに注力すると説明し、登録選手を増やす活動のサポートを行い、2022年以降のリーグ開催に向けて尽力していくとしています。

日本では、終戦からまもない1950年から1951年の2年間にわたって女子によるプロ野球リーグが開催されましたが、資金難もあり、わずか2年で活動を停止しています。その後、1952年からは社会人野球団体に改組し1959年まで存続。その後、日本女子野球協会が新設され、1971年まで存続していました。

女子の硬式野球部は2007年には全国に5校でした。2020年3月までの10年間で、全国に高校女子硬式野球部は40校まで増えました。JWBLの元選手などが創設に携わったり指導者を務めたりしたところも多いとのことです。2009年ころには、全国の女子野球競技人口は約600人といわれていましたが、2019年には学童野球を加えると約2万人を超えました。

 

高校や大学で野球に打ち込んだ女子選手たちが卒業後にプレーする受け皿として、JWBLが果たしてきた役割は決して小さくないと思います。

また、女子野球が盛んになれば、将来的に野球好きのお母さんが増えることでしょう。そうなりますと、自分の子どもに野球や教えたりする可能性が高くなり、野球人口減少に歯止めにつながることも考えられます。

日本の女子野球の定着と野球の裾野の拡大に向け、正念場を迎えた女子プロ野球です。

今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。

今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。

どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

コメントありがとうございます。

Jリーグと違って、日本の野球組織体制は複雑であって、なかなかNPBでっていうのも難しいでしょうね。でも、何らかの対応策で介入しないと、将来的に野球の危機につながって行ってしまいそうですね。

>孫と遊ぶために、昨日バット買いましたイエ━━゜+。v(。・ω・。)v゜+。━━イ♪
まずは、小さな一歩から野球人口の拡大に貢献ですね!

なお、今日はNPBで何があったのかは私は知りません。
eco坊主
おはようございます。

永遠の野球小僧にとってはNPB開幕(亀ちゃんのサヨナラホームラン)という嬉しいニュースの裏での悲しいニュースです。NPB各チームも女性部門を持っての大会開催難しいんですかね~
確かに野球好きのお母さん増えれば野球小僧も増えるでしょうに!
今年はガールズトーナメントが開催されるようですね^^

孫と遊ぶために、昨日バット買いましたイエ━━゜+。v(。・ω・。)v゜+。━━イ♪


常に感謝 いつも思いやり でやれることをやっていきます。
明日を信じて 明日のために。
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