囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

「思い上がり」に喝 13

2020年07月02日 | 雑観の森/心・幸福・人生

 


口に蜜あり、腹に剣あり      俚諺

 


どこにでも必ずいる ~ 信用の置けない人物の定番 の巻】

 


肥後の虎、加藤清正はある時

仲間の陰口ばかりを言っていた家臣を

討ち果たし、すぐさま家臣たちを集めていわく。

 

「陰口を言いたい、と思ったら

大将の噂(うわさ)をせよ。

友を悪くいうのは、

主君に損を掛けて不忠である。

しかし、大将のことを言えば

良きにつけ、悪しきにつけ

一つの戒めになるであろう」


         

   

         ◇

 


口先のオベンチャラだけは上手に述べながら

ココロの中では人のコマタをすくい

陥れようと考えている者がいる。

いわゆる世に多くある

奸悪(かんあく)、侫弁(ねいべん)の輩のこと。


唐の玄宗皇帝の代に

李林甫という大臣があった。

この男、侫奸な小人物

人望や位の高い者や

帝の信任が厚い者に対しては

アノ手コノ手で陥れようとした。

表面(うわべ)では厚意を持っているフリで

ペコペコしたり、お追従をいったりしたが

陰に回れば、その人物の落ち度や失敗ばかりを捜し

なきものにしようと企んだ。


当時の人たちは

口に蜜あり、腹に剣あり

とウワサしたという。

新聞もテレビもない時代の世論は

ココロの眼で形成されたのである。

 



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