【何が終わり、何が始まっているのか
~ ♪ 思えば遠くにきたもんだ
~ 青臭さがなくなったら 終わりだな の巻】
キーボードを叩く指を止めて、ふと考えた。
住んで、働いて、納税してきたから
都民、道民、府民、県民だったのだが、
同時に市民、町民でもあった。
(村民はなし ~ 近ごろ危うく“西の都民”になりそこねた?!)
いずれにしても生まれてこのかた
地球上の某地点の「国民」であり続けている。
義務は果たした? 権利は行使した? 自由は?
学校にも会社にも番号・記号を割り振られ
今では国からも“背番号”を付けられた。
土の地面も空き地も見えなくなり
コンクリートや樹脂に囲まれる生活。
全部コンピューターで管理されている。
アナログ人間に まとわりつくデジタル。
デラシネの異邦人で漂流民であるが、
十年余りは今の場所で寝起きしている。
でも同じところをぐるぐる回っている気がする。
新しいとされるモノに既視感が漂っている。
政治も経済もごまかされていると感じる。
<人間、感動がなくなったら終わりだな>
感動している時だけが分裂していないのだから。
もう少しばかり、世の愉快と不快を見つめよう。
「地球民」「宇宙民」の心持ちで……。
(漂流男、年明け数えで65)