【人柄が信用できぬ
~ まだマシくらいじゃまずかろうが の巻】
打ち出しはザルといえども小目なり
江戸、明治、大正あたりまでの囲碁格言である。
今は「小目」より「星」が圧倒的に多い。
囲碁四千年の歴史のなかで、大きな流行は
数年単位いや何十年単位で循環してきた。
序盤の変化はAIの出現でさらに複雑化したが
碁盤が狭くなってくる中終盤はそう変わりはない。
最後のほうの技術は行き付く所までいっているのか。
ここでいつも気になるのは、決着の付け方である。
最後まで打って数えて陣地の多寡がはっきりすればいいのだが、
途中で相手が投げる(負けを認める)時の瞬間の態度。
「負けました」とはっきり言えるのは最も潔い。
「ありません」と言うのは、やや気取っている?
黙ってアゲ石を盤に置くのは、カッコつけている?
いきなり盤上の石を崩すのは、もってのほか。
論外であり、相手がいなくなってゆく。
ゴマカシも大概にしなくてはならぬ。
三段、四段あたりの低めの段位に多い。
◇
昨夕の首相記者会見を観ていて
一つだけ感心したことがある。
自らが参加した多人数での会食について、
「深く反省している。改めておわびする」
と明言したのである。
ここが前任者とは、決定的な違いである。
ウソはヘマの何倍も何十倍もいけないことである。
刑事責任が問われなくとも、
多くの国民があなたたちを見ている。
不起訴 「容疑なし」「容疑不十分」「訴訟条件を欠く」などで検察官が起訴しないこと。不起訴処分は確定力を持たず、後日起訴することもできる。
略式起訴 「略式命令の請求」の通称。少額の罰金、過料を定めた罪について容疑者に異議がないとき検察官が簡裁に行う手続き。