【昭和40年発行「囲碁百科辞典」を紐解けば。 の巻】
■ヒキ 賭け碁打ちの仲間。観戦して助言したり、符丁でやったりし、ズルで応援する。天井裏にひそんで、こっそり手を教えることも。
■百万光年 木谷実九段の得意のセリフ。難しいところでは「百万光年考えてもわからない」と独り言をいう。
■豚の子 太らせて取れ。石は小さいと取りにいっても捨てられる。取りにいくのが楽しみのある石に育ててから取るべし。
■下手な写真 ピンボケ。中途半端な手、どうもピンとこない手。
■ヘボ 下手な碁のこと。ヘボ碁。ヘボ形、ヘボ手、ヘボなり、などと使う。
■本因坊夫婦づれ 必敗の人をからかう言葉。本因坊が夫婦連れできても挽回の余地がないという意味。
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「ひゃくまんこうねん」は使えそう。
木谷実といえば、呉清源と並ぶ昭和の大スター。
木谷道場という「トッププロ製造装置」を創った
碁界最大の教育者でもある。
ロマンチストに相応しい美しい表現。
「ぶたのこ」は、はじめてきいた。
攻めの基本であり、わすれてならぬ格言である。
「ぶたのこ」「へたなしゃしん」「ヘボ」
ちょっときがるにはつかえない。
さしさわりあろうな。