ガン根多に造詣の深い同僚の強い推薦で見てしまいました。
先日「0083スターダスト・メモリー」を見終えたばかりですが,アナベル・ガトーには痺れたものの,ヒロインのニナ・パープルトン嬢には今二つ萌えなかったので,今回は期待してみました。
DVD全6巻・・・と書くといかにも長そうですが,1話ずつ30分の収録なのであっという間に見ることができました・・・と言っても,TUSUTAYAの100円レンタルで数回に分けて借りて見たのですが・・・(しかも先々週はレンタル中で借りられなかったし・・・)。
ガン萌え(笑)したのはごく最近というビギナーの私でも十分に楽しめる内容でした。
但し,フルCG・フルポリゴンの画面に抵抗を感じなかったら,という条件付きですけど・・・。
主役となるのは,試験支援艦ヨーツンヘイムに搭乗するジオン公国軍の第603技術試験隊。
そう,今まで個人的に見たガンダムシリーズで最高傑作と思っている「0080ポケットの中の戦争」同様,決してジオンが悪ではありません。
この第603技術試験隊が実戦の中で次々と試す試作兵器を追った1年戦争のサイドストーリーとも言うべき存在でしょうか・・・。
詳しい内容はこちらをご参照いただけると,私が駄弁を労するよりも絶対分かり易いですが,ひと言で言わせていただくと,これは明らかにWWIIのわが国やナチスドイツへのオマージュではないか,ということです(ジオンの国旗を見れば一目瞭然ではあるのですが・・・)。
そうした観点で見ていくと,次々と試作兵器を開発するあたりは科学大国たるドイツを思わせますし,オデッサ作戦は明らかに大東亜戦争の分水嶺たるミッドウェイだと言えましょう・・・(否,土地柄からするとスターリングラードか・・・)。
また,各兵器の名称を見ていくと第一話に登場する「ヨルムンガンド」とは「ニーベルンゲン伝説」の指環と同様,北欧神話に出てくる魔物の名ですし(「紺碧の艦隊」にも同名のナチスの兵器-重爆が出てきた),第二話登場のモビルタンクの「ヒルドルブ」なる名称も如何にもゲルマンです(走っているのを見てメルカバを想起しましたが・・・砂漠だから・・・??)。
第三話に出てくる高性能ながら耐久性・安全性の問題でお蔵入りとなるモビルスーツ「EMS-10 ヅダ」は世界初の実用ジェット戦闘機Me262を思わせます。
後半に当たる「黙示録0079」の第一話では,オデッサの敗戦から脱出してきた大気圏用のズゴックがこともあろうにボールやジムに宇宙空間で次々打ち落とされていきます。
1対1では本来負けるはずがないのに,悪条件下では物量主義に押しまくられる・・・まさにWWIIです・・・。
今までこれ程連邦軍が,そして本来ならば「斬られ役」のボールやジムが憎らしく感じられたこともありませんでした・・・。
後半第二話,そして第三話はソロモン~ア・バオアクーという言わばサイパンや硫黄島,或いはアルデンヌやベルリン攻防戦に当たる場面は学徒出陣が絡んできます。
こうなれば何をか言わんやです・・・。
・・・という訳で,「ガンダム」シリーズは,あくまでも人間ドラマを主軸とした戦争物であることを今回も再認識しました。
何度も述べるように,戦争に善悪など有りません。
ですから,ファーストガンダムに填った方々にはぜひお勧めですし,戦争物は残酷で悲しいので嫌い,とか,日本もドイツも侵略戦争をしたのだから負けて当然,と思っている方にもぜひ見ていただきたい一作です。
ずしりと重い「何か」を感じること必至ですので・・・。
(さて,今度は「第08MS小隊」の続きでも借りてくるか・・・。それとも一気に平成ガンダムシリーズまで行ってしまおうか・・・)
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