koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

水没・・・

2008年06月24日 22時19分28秒 | 時事問題,ニュース

今日の朝日新聞を見て愕然とした。
10日前の岩手宮城内陸地震の土石流によってできた土砂ダムによって,県北部の栗駒三湯の1つである湯ノ倉温泉「湯栄館」が完全に水没した。
電気の通らぬランプの宿として,ずっと人気を集めていたのだが,残念極まりない。
八代目のご主人の無念さは如何ほどか,推して知るべしである・・・。


私が訪れたのは,かれこれ20年以上前,昭和60(1985)年の10月末のことだった。
友人が地元の高校の教師をしており,彼を訪ねた際にせっかくだから湯ノ倉に行こう,ということになり,珍しく二輪で行った。
渓流を望む駐車場に単車を止め,谷底へ下ること20分。
赤い塗炭屋根の一軒宿「湯栄館」が見えてきた。
電気の通らぬランプの宿がウリだったが,確かに電線が無く,代わりに一本の電話線のみが谷底まで伸びているのが印象的だった。
露天風呂は,記事にもあるとおり谷川の畔まで下りたところにあり,自然石を組み合わせて野趣満天だった。
最深部は以前も書いたように1m程で,湯量も豊富で(底に送湯管が沈んでいたが),満天の星空を見ることが出来た。
山塞料理を味わいつつビール(キリンラガーだった)を1本頼むと,冷蔵庫から冷えたやつが出された。
戸外で発電機が回っていて,それで冷やしたらしい。
後は,何とも鈍い光を放つランプの下で一升瓶を開けた。
あの頃は若かった・・・。


天災がもたらすものは,直接的・物理的な被害に留まらない。
彼の地で生業を営む人々の心をも蹂躙する。
願わくは,「湯栄館」をはじめとする栗駒三湯の復興と再開を心から望みたい・・・。


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