最近,この手の書を読む機会が増えた。
俄ガンオタとしては,情報を仕入れなくてはならないし,そのために一番手っ取り早いのは,やはりコミックである。
今まで読んだガンダムのコミカライズ版は,ファーストとZ(ゼータ),0080と安彦良和大先生による所謂"The Origin"だけだが,いずれ取り上げてみたい内容であった。
そうした中での,ときた洸一氏による本作である。
まず,これは映像作品が先に出で,その後10年程経過した後の後発ものであるが,映像のテイストを全く損なわず,そしてキャラクターの描写も全くの違和感の無い点では白眉ではないかと思う。
限られたページ数で,「逆シャア」を描破するのは,並大抵のことではない,と思うのだが,適度な省略とツボを押さえた展開が見事だった。
特に,映像でも山場の一つとも言うべき,ロン・デニオンでのアムロとシャアの邂逅,そして殴り合いのシーンと,続くクェス・バラヤがシャアの元に去る場面。
劇場版の
「アムロ,あんたせこいよ」
が,
「アムロ,あんたちょっと身勝手だよ」
になっているといった些細な違いは散見されるものの,
「夢のようなことを言っても世界がかえられるものか!!」
「貴様の理想だけでは,人々はついてこないぞ!!」
「愚民どもに才能を利用されている者の言うことかっ!!」
といった科白を改めて活字で見ると(最後の小惑星アクシズでシーン),ついついにやりとしてしまう。
いずれにしても,コミカライズ版の傑作であった。
私が買ったのは,2003年発行による講談社KPC版(よくコンビニとかで安く売っているやつ)だが,実は105円で中古を手に入れた。
初出は,98~99年の「コミックボンボン」だそうだが,これを読んだ当時の少年たちは何を思ったことだろう・・・。
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