koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

日米対抗フィギュア2007

2007年10月07日 19時01分53秒 | スポーツ

しかし,去年は前座,というか,オープン戦みたいなものと思っていたのですが,今年はISU公認(ほんまかいねん)と銘打って,TBSがしきりに開幕戦とアピールしていました。
今やフィギュアスケート中継はTV局にとってドル箱的存在であり,各GP選手権(NHK杯を除く)と年末の全日本選手権,さらに大晦日とか正月明けにもエキシビション的な催しもあったくらいなので,民放4局の熾烈な争奪戦が水面下で行われたであろうことは想像に難くありません。
ま,GPシリーズ初戦のアメリカ杯まで三週間という時期ですので,各選手の調整具合がどれぐらいなのか,という目安にはなると思って見ました。


男子も女子も空前の黄金時代,と言われるわが国のフィギュア界シングルですが,はっきり言ってシーズンイン直前としては,非常に危険というか危機を感じたのは私だけでしょうか・・・。


男子は,7月の一件でエースの両翼たる織田を欠いていますので,かなり苦しい状況と思います。
何と言っても,大輔1人にすべてがかかっている訳ですから・・・。
ジュベールやランビエールに対抗するには4回転を2度放つ必要があり,そのための「ならし」ともいうべきステージでしたが,ジャンプの失敗の上に十八番のストレートラインステップにもキレが全く感じられず,曲も個人的には好きではない幻想序曲「ロメオとジュリエット」(チャイコフスキー)だつたからかどうか分かりませんが,いまいちあっていないような気がしました(3年前,荒川静香がやはりFPで使い,散々だった記憶が・・・)。
あと三週間で精度を上げられると良いのですが・・・。
町田はジャンプを決めたものの,FPの長丁場を堪える体力に不足している感じで,終盤ふらふらでしたし,南里と中庭はさすが年の功か町田を凌ぐしなやかな演技を見せたもののジャンプで失敗。
かなりの苦戦が予想されます。
アメリカ勢では,ジョニー・ウィアーが昨年とは違ってしなやかで流れの良いプロを見せてくれたのはさすがです。
4回転を持っていないことがどう響いていくか,ということでしょうが・・・。
昨年GPファイナルを欠場したエヴァン・ライザチェクが故障中,というのも気になります・・・。


そして女子。
安藤・浅田・村主というほぼシニアのベストメンバー+水津という日本に対し,あちらはジュニアのエースを立ててきました。
長州未来にキャロライン・ジャンという14歳の将来のエース候補の演技が注目されましたが,連戦の疲れで精彩を欠く長州より今回はキレが抜群のジャンに軍配が上がりました。それにしても,水津と浅田はそつなくこなしたものの点数が伸びず,村主は往年の輝きが全く感じられず,安藤はあの通り。
前日の練習で爆弾とも言うべき肩を痛めた安藤は,三週間後のアメリカ杯に間に合うのでしょうか・・・。


ま,今月末のシーズンインから約二ヶ月の長丁場を戦うわけですから,シーズンを通しての調整が要求されるので,今駄目でも月末から12月まで好調であれば良いのでしょうが・・・。
各シリーズの日程とエントリはこちらから。
エントリリストはPDFファイルです。
野球もペナントレースが終わり,F1も大勢が決したようですので(昨日の予選結果に怒り心頭・・・),代わりにいよいよスケートがシーズンインです。


最後に。
フィギュアの楽しみのもう一つは,多彩な音楽の数々です。
町田のFPである「白鳥の湖」(チャイコフスキー)の終曲は,有名な「情景」や「ワルツ」と比べても素晴らしい名曲であると思うのですが(抜粋版のCDには含まれないことが多い),肝心の部分(誰もが知っている「情景」の旋律が長調に転調されて朗々と吹奏される感動的な部分)が丸ごとカットされていました。
カットと言えば,安藤のSPの歌劇「サムソンとデリラ」~バッカナーレ(サン=サーンス)も最大のヤマ場の部分がやはりすっぽり抜けていました。
旧約聖書の話ですので,中東風の強烈な旋律が実に魅力的で,妖しくいかがわしい雰囲気が,昨年の「シェヘラザード」同様安藤にぴったりな曲想なだけに,少々残念でした。
CD棚を漁っても発見できず(LPでは持っていた),カタログを漁ったところ,バッカナーレのみを独立した管弦楽曲として収録したものは第3交響曲にフィルアップされた1枚しか発見できませんでした。
というか,その演奏とてオペラ全曲からの抜粋でして・・・。
オペラの中で演じられるバレエの場面だけに,こうした使用にはぴったりはまる,ということでしょう。
同様の例として,歌劇「イーゴリ公」~ポロヴィッツ人(だっ□ん人という呼称は禁止とか・・・)の踊り(ボロディン)とか,歌劇「シチリア島の夕べの祈り」~四季(ヴェルディ),歌劇「ファウスト」~バレエ音楽(グノー)といったものがありますが・・・って,逸脱するので止めます・・・。
もう一つ,ベベ・リャンのFPは,ご当地プロとも言うべきピアノ協奏曲「黄河」でした。
1972年のニクソン大統領の訪中と米中国交正常化を記念して作曲され,フィラデルフィア管弦楽団が初演,という曰く付きの曲です。
悠久の大河が眼前に広がるような名曲と思いますので,これもかつてRCAから出ていた録音を探してみようかと思います。


さて,3回分貯めてしまった「風林火山」は10時からのBSを録画することにして,7時からのエキシビションを録画し,時差がないのに深夜の放送のF1(もう結果が出たでしょうからネット断ちしないと・・・)の前にでも見る予定です・・・。


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