再び筆を起こす

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方向音痴はつらいよ

2021-05-17 20:12:02 | 日記
 「最初に産まれた子が、女の子で
父は 随分ガッカリしたんだって、
次に男の子が産まれた時は、それはとても
喜んだんだって。
 また弟は健康優良児。
だけど入退院を繰り返したの。

 小学校低学年の時、
市電から降りて、何を思ったのか
繋いだ母の手を振り解いて 走り出し
止まっていたトラックに激突。
トラックの荷台のフックに
器用に腕を挟んで、骨折。
お巡りさんに『当たり屋の手口にそっくり』って
言われたんだよ?

 小学校高学年の時は
近くの中学校の体育館の屋根に
校庭の木をつたって登り
散々遊んで、さて帰ろうと
登って来た木に飛び移るのに失敗。
転落。落ちた所にあった石に脛を強打。
複雑骨折。
 私は救急車が来る前に、駆け付けたんだけど
『ウン、平気。平気。』って言ってたの。
だけど 救急隊が来る頃には、
脂汗は出てくるは、顔も青ざめて
『寝かせてくれ!ネカセテくれ!』って
ズーッと叫び続けるの。
 後になって、アノ寝かせてくれって言うのは
どう言う意味だったの?って聞いたら、
あんまり痛いものだから、麻酔を打ってくれ!
意識を失わせてくれ!って言う事だったんだって。

 大学生になると交通事故。足を骨折。
緊急入院した病院で、担当医に暴言。
『テメエ!コノヤロウ!
『この街を歩けないようにしてやる!』
『オレが一声掛ければ、命知らずの若い者が
すぐに大勢 集まるんだからな!』
『テメエなんぞ、ズタズタのボロボロにしてやる!』と
怒鳴るは 叫ぶは それもシツコイ。
拘束衣を着せます!と言われ
母が泊まり込む事にして、何とか収めたのよ。
 後で弟に、何で先生に脅かす様な事を言ったの?と
聞くと、だって痛くしやがった!ですって。

 会社員になると、その頃 流行っていた
デート商法に引っ掛かる。
母と私とで辞めな。ダイヤモンドとか
絵画とか、壺とか、高価な物を買わされるよ?
絶対 タダでは帰って来られないよ?って
止めたんだけれども、
『バ〜カ!お茶を飲みたいだけ飲んで!
ケーキもタダで食って来る!』と
もうニッコニッコして出掛けたの。
案の定、契約して帰って来て、大変だったのよ?

 結婚してからは、
どこでFXなんて 知ったのかわからないけど、
それは儲かる!って大喜び。
『FXをやらない奴等はバカだ!』って
豪語して憚らなかったよ?
 結末はご存知の通り。
儲かったのは ほんの1ヶ月くらい、
あとはズーッと損続き。
 ネェ、FXなんかに手を出さなければ良かったのに。
せめて 早くに手を引けば良かったのにねぇ。」
 
        ┐(´д`)┌ヤレヤレ

方向音痴はつらいよ

2021-05-16 19:44:56 | 日記
 「クロウさんは、お義父さん お義母さん
お義姉さんである ケメちゃんには
ヒドイ事は 言わないの?」
「とんでもない。この間 父母のサ高住で会った時
久し振りに会ったと言うのに
ウルサイ!とか、顔が不気味!とか
父にも バカ!のモウロク!のと ズット
怒鳴っていたんだよ?信じられないよねぇ?
 もっともバカは 父も口癖なの。
父の褒め方は 必ず前にバカを付けるのよ。
バカに綺麗だ。バカ綺麗。
バカに偉い。バカえらい。
褒められているんだか、けなされているのか分からない
侮辱されているようだよ?
「お義父さんは どんな家に育ったの?」
「父の父親。私達のお爺ちゃんは
名古屋から、一旗揚げようと、流れてきた人で、
小町と言われた 祖母と一緒になったんだけど、
やる事 為す事 上手く行かなくて、
お酒に逃げっちゃって。
 朝起きると、もうお酒。
すると祖母が、家中の刃物、ハサミとか
包丁とか、隠して回ったんだって。
 夫がアル中で働かないもんだから
祖母は花街に駄菓子屋を出したんだって。
表向きは駄菓子屋だけど、中身は女郎屋。
 父は父親の愛情なんて 知らないで育ったんだよ。
 祖父母は、父方も母方も それは貧しくて、
私達 祖父母から お年玉なんか 
もらったことは 一度もないよ。
「じゃあ、大学や進学は?」
「父も母も尋常小学校卒業。
 父は戦後、会社員になってから夜学で
大学を卒業したのよ。
 母は学歴が無いのがコンプレックスで
女学校に行きたかったって、いつも言ってたよ。
 二人共、頭は良くて、成績優秀だったから
悔しかっただろうね。
家が貧しいばっかりに、進学出来なかったのはね。
 父母は青春時代が 戦争だから
学校に行ったって、学徒動員で
勤労奉仕に明け暮れる毎日。
卒業証書も小さな わら半紙一枚。
街は絨毯爆撃で一面焼け野原。
父は兵隊に行ったし、母は疎開したし、
可哀想だったのは確かだよね。
 だから娘と息子には甘くしちゃったのかもしれない…
 父母は戦後 世帯を持って、子供が産まれると
すぐ 自宅、6畳と8畳二間の平屋の上に
アパートを作ったの。
トイレも台所も共同の一間のアパート。
 時代は戦後復興で右肩上がりだから、
アパートを次々と買って 増やして行って、
その借金もすぐに返せたって 言ってたよ。」

        ┐(´д`)┌ヤレヤレ

方向音痴はつらいよ

2021-05-15 19:26:56 | 日記
 「ジロウ!ケメコさん!チョット来て頂戴!」
「ハイ。」
「イエネ、もう食事は一緒に食べない
事にして頂戴!
「はい、わかりました。」

「あれ?オイ 電話だよ?」
「アレマ。きーちゃんだ。
また泣きながらの電話だよ……

はい、ケメコです。」
「もしもし、ケメちゃん?
お元気ですか?」
「お陰様で元気だよ。きーちゃんは?」
「もうねぇ、耳鳴り・胃・腸・心臓・メマイ
寝たり起きたりなの。」
「過呼吸やパニック障害も有ったよね?
病院には通っているの?」
「通おうとしたんだけど、
医者がダメで、すぐに担当医を変えて頂戴って
言って、医者を変えてもらったんだけど
その変えてもらった医者もダメ!
結局、この病院がダメなんだと思って
病院に通うの辞めたの。」
「えぇ?医者がダメ?
病院がダメ?なに?それ…
私そんな事 思ったこともないよ?」
「この間は、クロウさんが
車を車検に出したいからお金!って言うの。
だから私、言ったのよ
お金は無いよ!アンタがFXに突っ込んで
無くしちゃったんじゃないの!って、
 そしたら クロウさんが
出て行け!離婚してやる!警察呼ぶぞ!って
怒鳴るのよ。
 私が何かチョットでも言おうものなら
すぐに怒鳴るの。
出て行け!離婚する!警察呼ぶぞ!って。」
「それは ヒドイねぇ……」
「もうねぇ、ケメちゃん。
クレジットカードは作りまくる。
沢山、買い物はしまくる。
 クロウさんは、どんな育ち方をしたの?」
「育ち方じゃないと、私は思うよ?
クロウその人の個性、特性だと思うよ?」

      ┐(´д`)┌ヤレヤレ


方向音痴はつらいよ

2021-05-14 19:49:35 | 日記
 「昨日 退院して来たばかりなのに、
ウォーキング再開して 大丈夫なの?
「様子見て 少しだけ歩いてみるよ。」
「朝御飯も、お粥じゃなくて平気なの?」
「もう、普通食にもどして良いって。」
「それなら良いけど。無理しないでね。」
「入院中、お袋はどうだった?」
「それが大変。
『病院にお見舞いに行ってきます。』
『アラ!誰が入院したのよ!?』
『ジロウさんです。』
『なにも聞いてないわよ!
どうしたの!?』
『お腹が痛くなっちゃったんです。』
『一言 断ったら良いでしょう!』
お義母さんには、殿が入院した
最初の日に、言ってあるのに、
もう この同じ話の繰り返し。
グルグル 回る山手線。」
「それは大変だったね。」
「まだ 過去形じゃないよ?
 これで認知症ではなくて、年相応だって
言うんだから、ビックリだよねぇ?
年相応って事は、私達も
こうなるって事だよね?ヤダネェ……」

「ケメコさん!」
「ハイ。」
「チョット、スーパーマーケットに
買い物に行きたいから、
一緒に行って頂戴!」
「ハイ。バックとお財布持って来ますから、
チョット待って下さいね?」

「ハイ。お待たせしました。
行きましょうか?」
「餓死しちゃう!」
「ヘ?
一緒に買い物に行くのは?」
「何にも食べないで出掛けたら、
たおれて餓死しちゃう!」
「お義母さん、今 朝御飯
終わって片付けたところですよ?」
「もう、イイワヨ!」
 

       ┐(´д`)┌ヤレヤレ


方向音痴はつらいよ

2021-05-13 20:44:47 | 日記
 Take a deep bureth and calm yourself !
 深呼吸して心を鎮めなさい!

「こんにちは 具合はどう?」
「一週間 入院して様子を見て
改善が見られなければ 手術の相談をしましょうって。
今の所 急性腹症で腸に石が詰まったのかも
しれないんだって。」
「急性腹症?」
「飲んだり食べたりしちゃダメなんだ。」
「それはツライねぇ。
一応 入院に必要な物を持って来たけど
タオル・パジャマ・石鹸・歯ブラシ・
ヘアーブラシ、あと何か 他にある?」
「今ね 入院セットって言うのが有るんだ。
それでタオルもパジャマもレンタル出来るから
これは持って帰って。」
「入院セット?へー。すごいね。
じゃあ また明日来るね。」
「お母さんはどうしてる?」
「毎週行ってるデイサービスは休むって
「そうか よろしくお願いします。」
「ハイ、安心して療養して下さい。」

何しろ慌てず、騒がず、にこやかに、
いつもと同じように!していよう

「こんにちは。」
「昨日、今日と沢山の検査したんだよ。」
「うん、うん。」
「そしたら痛みはようやく引いてきて、
手術はしないで 来週には退院 出来そうだよ。」
「それは良かったねぇ。」
「だけどねぇ、なんにもする事がなくて
ボーっと病室に居るのってキツイな。」
「それは、そうだねえ。」

「今日はいかが?」
「今朝 微熱が出て、発熱していると言う事は
炎症が収まっていないと言う事だから、
病巣を切除する必要があるって。」
「あれまぁ……」
「一日に4回の点滴だけで
飲まず 食わずだし 腹を押すと痛むし
張ってきてる感じもあるし
どうなることやら…」
「なるようになるよ。
また 明日来るからね。」

「明日 退院だって?良かったね。
昨日 気弱な事を言ってたから 心配しちゃったよ。」
「検査の結果 憩室炎だって。」
「けいしつえん?」
「やっと点滴からも卒業だ。」
「良かったね。私もヤット人心地付いたよ。」
「やぁ、鷹乃羽さん。いかがですか。
明日 退院が決まって良かったですね。
次に憩室炎の炎症が起きた時 手術しましょね。」
「先生、どんな手術になるんでしょうか?」
「その時にお伝えしますよ。」
「はい どうもありがとうございます。」

      ┐(´д`)┌ヤレヤレ