忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

2011.7.9

2011年07月09日 | 過去記事
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110709k0000m040149000c.html
<東日本大震災:お墓にひなんします 南相馬の93歳自殺>

<「私はお墓にひなんします ごめんなさい」。福島県南相馬市の緊急時避難準備区域に住む93歳の女性が6月下旬、こう書き残し、自宅で自ら命を絶った。東京電力福島第1原発事故のために一時は家族や故郷と離れて暮らすことになり、原発事故の収束を悲観したすえのことだった。遺書には「老人は(避難の)あしでまといになる」ともあった>


「老人が多く自殺する国は滅びる」と言ったのはヒトラーだが、今年の日本国での年間自殺者は既に、5月の時点で2割増しとのことだった。被災地の福島では4割も増えている。今月の1日にも福島県川又町で、58歳の女性が庭で大火傷して倒れているところを夫が発見、病院に運ばれたが間もなく死亡した。警察は焼身自殺の可能性が高いとした。内閣府は「自殺者増」の原因を最近自殺した「貧乏」が売り物だった女性のアイドルタレントの名を上げた。つまり、自殺を報じるメディアに影響されて同じような手段、あるいは同じような環境で自殺する人が増えたのではないか―――ということにした。「ウェルテル効果」だ。

この国の内閣府がいい加減なのは、貧乏アイドルが自殺したのは5月11日であるのに、5月時点での自殺者増の原因をソレだとするところだ。この理屈なら半月ほどで3000名程度が急ぎ慌てて次々と自殺せねば間に合わない。そこには既存の自殺者もいるから2割増そうと思えばざっと5000名ほどは5月中に、地震も津波も来ないのに死なねばならない。「ドアノブ」と「スカーフ」が飛んで売れることだろう。3年ほど前、ミツバチが消えて植物が人類に脅威を抱き、絶滅させようとする「ハプニング」という映画があったが、人が自殺するときというのは映画のように「自殺ウィルス」にやられるか、キルケゴールが言うように「絶望」したときだとしれている。ヒトラーは人生における様々な困難を乗り越えた老人が「絶望」するような国なら、それは当然滅びるだろうと言っている。また、その「絶望する理由の一つ」かどうかはともかく、ヒトラーはこんなことも言っていた。


“無能を自覚してなお地位に留まる小物が、自分の行為の責任で決して苦しむ必要はない。
かれはそういった心配からは、とっくに根本的に解放されている。自分の運命がとっくに定まっていることを知っているからだ。つまり、遅かれ早かれ、いつか他の偉大な人物に席を明け渡さねばならない。だから自分の無能の結果がどう出ようと気にかけない”
アドルフ・ヒトラー






http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110709/stt11070912280003-n1.htm
<「蟹工船」も今や昔…共産党の日刊機関紙「赤旗」購読料が500円アップ 赤字月2億円、“拡張”大号令も>

<共産党が日刊機関紙「しんぶん赤旗」の購読料を11年ぶりに引き上げる。9月から現行の2900円が3400円になるが、500円もの値上げは初めてという。党内から「こんなご時世だからこそ、もう少し耐えてほしかった」という悲鳴も聞こえてくる。
 
共産党によると、赤旗の購読数は、この10年余の間に約36万部から約24万部に減り、購読料を大きな収入源とする党財政を直撃してきた。発行経費を差し引いた赤字は、今年に入って月2億円になるという。
 
「党員は38万人なのに、24万部しか購読されていないことも影響している」と党幹部は頭を抱える。
 
このため、党指導部は「今回値上げした上で2万部増やせば採算がとれ、安定ラインに乗る」として、来年7月の党創立90周年に向け、党内に“拡張”の大号令をかけている。
 
党本部(東京)にある職員食堂の定食も平成20年11月、60円値上がりして480円になった。こちらも11年ぶりの価格引き上げだった。小林多喜二の小説『蟹工船』のブームに沸いた「労働者の味方」もやはり、背に腹は変えられないようだ>


九州電力の「やらせメール」をすっぱ抜いたタイミングでコレだ。日本共産党というのは安全保障と皇室批判が無ければ「話せばわかる」ところに彼らはいる。なにしろ菅直人や鳩山由紀夫は日本人を拉致したテロ組織に金を配っていたが、こちらは正真正銘、本物のテロ組織なのだから頭の良さが違う。2009年だったか、産経新聞も値上げしたが、これは50円だった。これを一気に500円引き上げるのも共産主義らしくて良い。ちなみに朝日、読売、毎日の全国紙3社は申し合わせたように3925円とのことだが(産経は500円ほど安い)、いやはや「機関紙」である赤旗が全国紙の値段になるにはあと一回値上げすれば追いつくわけだ。それに政教新聞の真似をして、党員38万人のご家庭に5部も10部も売りつければ職員食堂の定食も420円に戻せる。小林多喜二も安心するだろう。






http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110705-OYT1T01056.htm
<熱中症死、1か月で19人…搬送は8372人>

<5月30日~7月3日の熱中症による死者が19人に達し、昨年同時期(6月1日~7月3日)の5人の約4倍となったことが5日、総務省消防庁の統計(速報値)でわかった。

搬送されたのは8372人で、昨年同時期(2704人)の約3倍。梅雨のさなかに猛暑が続いているのが原因とみられ、総務省消防庁は「節電が呼びかけられているが、無理せず、エアコンや扇風機を上手に使って、熱中症を予防してほしい」としている。
 
気象庁によると、昨年は、7月3日までに、最高気温35度以上の猛暑日が計4日で延べ20か所だったが、今年は3日までに計11日、延べ245か所と猛暑ぶりが際立っている。6月29日には、今年最多の全国74か所で猛暑日を記録し、全国で1154人が熱中症により搬送され、うち6人が死亡した>




節電のCMが流れているが、原子力発電のありがたさが身に染みるまでエアコンを切れと言ったあと、アリバイのように「熱中症にはお気をつけください」と付け加えることになっている。サラ金がCMで金を借りて遊べ、と言ったあと「借り過ぎには注意しましょう」と付け加えていたのと同じだ。どちらも「ご利用は計画的に」ということか。

ちなみに、昨年の「熱中症による死亡者」は男性920名、女性798名の計1718人だった(厚生労働省)。北海道でも18人、青森で20人、岩手15人、宮城36人、福島38人とのことで、北海道や東北でも少なくない死者が出た。人は暑い中、水も飲まずにいると死ねるのである。ニュースバラエティ番組などでは「打ち水をしましょう」とか言うが、我が家は7階建ての4階にあるから、水なんか撒いたら追い出されることになる。ならば「グリーンカーテン」がいいだろう、とのことでゴーヤを植えても間に合わない。風呂上がりに夜風に当たって涼もうにも、街中はヒートアイランドとかで暑くてやってられない。私の部屋のベランダは倅の部屋の窓が近いから、倅がクーラーをつけると室外機から熱風が来る。壊してやろうかと思ったが、そうするとリビングの大きいクーラーをつけるだろうから、これまた、家計に芳しくない。

だが、まあ、心配することはない。日本は高齢化社会だ。年寄りは「寒い寒い」と言いながら毛布をかぶって熱中症になる。エアコンもハイテク化して年寄りには扱い辛いし、故障しても大店法改正で「町の電気屋」がなくなったから修理も頼めない。日本の政治がこの調子なら、もうすぐ、施設には入れない、入らない独り暮らしの高齢者は自宅でバタバタ死んでいく。昨年の「熱中症死」の7割以上が65歳以上、高齢者だ。人間は誰でも年を重ねれば老いるのだが、テレビでは「高齢者は体温調整する機能が落ちる」などと携帯電話のような扱いをしながら、エアコンの温度設定を上げて扇風機でやり過ごせ、とか言う。

「小まめに水分を摂りましょう」とかも言う。一度、特別養護老人ホームで高齢者に水でも飲ませてみればいい。車椅子に座って目の前の茶を飲んでもらうのも骨が折れるのに、独りの自宅で寝たきりの老人がどうして小まめに水を飲めるのか。それでなくとも我慢強い世代、公共心溢れる世代だ。テレビで「節電しなければ大変だ!」とやれば率先してエアコンを消す世代が現在の高齢者である。

そもそも「経済への悪影響」を避けて高齢者などへの「死に至る悪環境」に「気をつけましょう」レベルでお茶を濁しているのがおかしい。「電気で動く世の中」をつくったのだから、その供給が不安定になるなら不便になるのは「世の中」でなければ辻褄が合わない。住民説明会で「電気と命はどちらが大切ですか?」などと阿呆臭い質問をして九州電力に噛みついているプロ市民がいたが、安定した電力を供給できていた昨年でも1718人が死んでいるわけだ。その電気が少ないから節電をしましょう、という今年は去年よりも高齢者が死ぬだろう。あんたらこそ「電気と命」のどっちが大切なのか、逆に問いたいモノだ。

「パチンコは日本に不必要。法律で禁止しろ」という人は「国が関与して健全営業に期待できるパチンコ」を禁止して闇組織、それも支那朝鮮人が跋扈する地下組織の金脈をつくりたい。2割や3割程度の金利で借りられた、貸金業法を守って営まれた「サラ金」を弱体化させて喜んだのは「闇金」だ。蛇頭などの支那系のマフィアだ。おかげで今は「ご利用は計画的に」ではなく「払い過ぎた利息が戻ってくる場合があります」とCMでやる。いつまで経っても馬鹿は振り回される。

パチンコで負けるのも、サラ金で借金して首が回らぬのも、原発が事故を起こして困るのも「リスク」だ。そこに「リスクだけを消してくれる」という魔法使いが出てくれば、それは普通、詐欺師の類だと警戒せねばならない。日本には今までもいっぱい来たではないか。アメリカから来た、支那朝鮮から来た、今はヨーロッパからも来ている。国内にも「9条があれば大丈夫」という詐欺師もいる。今回の「節電」とか「反原発」で喜んでいるのは誰なのか、と思い出せばすぐにわかる。戦後の日本人はそろそろ、リスクと向き合い、リスクを受け入れる覚悟を持たねば国が滅ぶ。「パチンコ」や「サラ金」や「原発」が悪いのではない。それらのリスクを勘案して「計画的にご利用」することが出来ぬ幼稚な民族に成り下がったから、いま、この国では涼しい顔の詐欺師がエアコンを切れ、と言う。



2 コメント

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Unknown (むぎ)
2011-07-10 07:37:27
よくぞ書いてくださったという感じです。

以前からエコエコアザラク煽る風潮も嫌いでしたが、原発事故以降の節電ブームには本当に反吐が出ます。
仰る通りダブルスタンダードですね。
もちろん自分は命にかかわる冷暖房は過剰に節約すべきではないというスタンスです。
冷房の設定温度をちょっと上げるくらいはいいですが、極端な話、もう冷房はガンガン使っていい、切るならもっと別の物があるだろと思います。

お年寄りの中には冷房は体に悪いという信仰がいまだに根付いていて、必要な冷房を使わない風潮があります。
薬は体に毒だという考えと同じですね。
まさしくリスクベネフィットです。

マスコミもそんなに節電したかったら、日中の電気を使う時間帯の放送をやめたらいいんです。
そうすればテレビもつけなくなるし、無駄な放送を垂れ流すこともない。
命を守るために必要な冷房を切るよりよっぽど世の為になります。

いや~、痛快でした!
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Unknown (久代千代太郎)
2011-07-15 12:03:09
>むぎせんせ

ですよね、まずはテレビ消せと。

私も「エアコンつけてテレビ消す」という節電は昔からしておりますです。あと冬は暖房要らない、とかですね。結構、地球にやさしい私ですw
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