八文字学園・学生支援センター

学生支援センターでは「学費準備」の面から様々なサポートを展開しています。

奨学金予約採用⑩(併給調整)

2023年06月05日 | 学生支援センター
高校3年生のみなさんが直面する奨学金の予約採用申請。

⑩回目のテーマは、併給調整です。

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⑤~⑨で申請金額等の説明をしましたが、別冊の貸与奨学金案内p5に、次のような記載があります。

給付奨学金又は高等教育の修学支援新制度による授業料等減免を受ける人が併せて第一種奨学金の貸与を受ける場合、給付奨学金の支援区分等に応じて第一種奨学金の貸与月額は下表のとおり調整されます(これを併給調整といいます)。※原文のまま


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学園内で奨学金手続の担当もしていますが、予約採用の決定通知を拝見すると、給付奨学金+第一種奨学金で申請している方が案外多い印象があります(第二種奨学金は申請していない)。

下記のような考えのもとでの申請なのかなぁ...と思います(金額は専門学校ベース)

給付奨学金は、多分、第Ⅰ区分だから、月額38,300円。第一種は無利息で月53,000円。合わせて91,300円だから、有利子の第二種奨学金は申請しなくてもいいかなぁ…。

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上記の併給調整の流れに従うと、給付第Ⅰ区分で第一種を申請した方の受給月額は、給付奨学金分の38,300円だけとなります(第一種の受給月額は¥0)。

第Ⅱ区分も併給調整の対象になるので、受給月額は25,600円となることに(25,600+53,000=78,600円ではありません)。

給付奨学金を申請する方の多くは、経済的に学費の確保が難しい...方だと思いますので、この月額でのやりくりは、かなり厳しくなってくるはず。

奨学金予約採用⑤(申請額設定-1)の中で、3番7番を勧める理由はここにあります第二種を絡めて!!)。

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貸与奨学金案内p5は、やや理解しづらい文面・一覧表なので、素通りしてしまう方も多いのではないかと思いますが、案外...いや、かなり大事なルールだと川上は考えています。

給付奨学金も含めてこれから申請する方は、第二種奨学金を絡めた申請を強くお勧めします。

もう申し込んでしまったんだけど...という方もいらっしゃるかもしれませんね。

その場合は、在学採用(大学等に進学後に申請する方法)から追加申請できますので、進学後に奨学金担当者に相談してみてください(予約採用自体の訂正・修正はできないようです)









奨学金予約採用⑨(利率の算定方式)

2023年06月03日 | 学生支援センター
高校3年生のみなさんが直面する奨学金の予約採用申請。

⑨回目のテーマは、利率の算定方式についてです。

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申込みのてびきp13で、利率の算定方式の選択が必要になります。

貸与奨学金案内p13に、選択する「利率固定方式」「利率見直し方式」について、次の説明が記されています(原文のまま)

利率固定方式
貸与終了時に決定した返還利率が、返還完了まで適用されます。将来、市場金利が変動した場合も、返還利率は変わりません

利率見直し方式
貸与終了時に決定した返還利率を、おおむね5年ごとに見直します。将来、市場金利が変動した場合は、それに伴い返還利率も変わります(将来、市場金利が上昇(下降)した場合は、貸与終了時の利率より高い(低い)利率が適用されます)。

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これは、市場金利に理解がある方、興味がある方でないと、なかなか判断が難しい(≧▽≦)

ただ、講演会や相談者様にはこのように話しています。

どちらを選ぶにしても腹をくくってください!!

もしかすると、固定金利を選んだことで、もっと利率が低くなった変動金利の方にしておけば...と後悔するかもしれません(その逆も起こり得ますよね)。

どう転ぶかは分からないなら、決めたことに後悔しない!!...と腹をくくるしかないじゃないですか!!

ちなみに、川上さん家は、長女も次女も利率固定方式で設定しました。

理由は、どれだけ金利が上がったとしても、銀行の教育ローンよりも高くなることはないはず...と腹をくくったから(^^;

ここは、ご提案ではありません。あくまでも「参考意見」と選択の参考にしてくださいm(..)m


奨学金予約採用⑧(返還方式)

2023年06月03日 | 学生支援センター
高校3年生のみなさんが直面する奨学金の予約採用申請。

⑧回目のテーマは、返還方式です。

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申込みのてびきp13で、返還方式の選択が必要になります。


第二種奨学金と入学時特別増額貸与奨学金は、「定額返還」の一択なんだけど、第一種奨学金だけは「所得連動返還」か「定額返還」を選ばなければなりません。

定額返還」は、卒業後から始まる奨学金の返還について、1回目から最終回までが一定額で進められます。

それに対して「所得連動返還」は、卒業後の所属企業でのお給料(実際には年収)に合わせて返還額が変動する返還方法になります。

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奨学金を申請する学生から、どっちの方が...と質問されますが、あくまでも助言として、定額返還の方がbetterと回答しています。

その理由として…

●「所得連動返還」の歴史はまだ6年程度。それ以前の奨学金受給者は、みな「定額返還」で対応していた(なのに今の学生ができない訳がない)

●いくら所得が上がったからといって、先月まで5,000円程度だったのが、今月から13,000円に跳ね上がったらストレスになってしまう(金額はあくまでも暫定額)

●「所得連動返還」は、人的保証が使えない(機関保証のみ)。せっかく保証人になってくれる方がいても、保証料を天引きされてしまう。

●「所得連動返還」だからといって、返還対象額が減少するわけではない...ということは、返還の年数がその分だけ長くなってしまう。

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それでも、もらう給料が少ないのに返還額が大きいのはキツイ!!という方もいるはず。

申請時点でどちらかを決めなくてはならないので、しっかりと検討したうえで選択してください。


奨学金予約採用⑦(保証制度)

2023年06月02日 | 学生支援センター
高校3年生のみなさんが直面する奨学金の予約採用申請。

⑦回目のテーマは、保証制度です。

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申込みのてびきp13で、保証制度の選択が求められます。

1つが「人的保証」、もう1つが「機関保証」と書かれています(川上さんの説明の都合上、順序を替えています/汗)


人的保証
●連帯保証人・保証人をそれぞれ1名ずつ立てることが必要
●連帯保証人は、原則として保護者
●保証人は、生徒から見て4親等以内別生計
●申請した月額を満額受給(月12万円で申請→12万円受給)
●連帯保証人・保証人とも、進学後の手続きで、印鑑証明書の提出が求められる

この5つがざっくりとした説明になるんだけど、川上さんに寄せられる問合せとその回答をいくつか紹介しますね。

Q.祖父母を保証人に設定できる?
A.できなくはないが、設定する祖父母の所得証明、資産証明等の提出が必要になります(かなりHeavyな個人情報を提供することになります)。日本学生支援機構もそうですが、学生支援センターとしてもあまりお勧めしていません

Q.離婚して住民票上つながっていない父(母)を保証人に設定できる?
A.奨学金の申請上は「他人」を設定することになるので、祖父母の設定同様、所得証明等の提出が求められます。

※連帯保証人・保証人の選任については、「貸与奨学金案内」のp11~で詳しく紹介されています。

機関保証
●保証人を立てない代わりに、保証料でまかなう
●申請した金額より保証料が天引き(2年課程の場合、月12万円で申請→約11.3万円の受給(約7,000円の保証料)→12万円を返還)

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今回のテーマ(保証制度)について、川上さんの見解を、箇条書きでまとめてみると…

★奨学金申請で重要なのは、学費の確保(充足)。機関保証はイヤだから(保証料を天引きされるのがイヤだから)...という方がいますが、では学費確保のために他の方法があるのか?という問題に直面するはず。

★母子家庭世帯が多い中、保証人を立てることが困難な家庭は、年々増えてきている印象。

★おじ or おばに保証人を依頼するということは、自分の家族以外も巻き込んでしまうこと。ならば、お金で解決(機関保証を選択)した方が身内だけの問題で済ませられる。

★川上さんの感覚では、機関保証:人的保証=5.5:4.5 ぐらいの比率(やや機関保証の方が多い)

★2023年4月に大学進学した川上さんの次女は機関保証で設定(参考までに)

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誤解してほしくないのは、機関保証を推している訳ではない...ということ。

ただ、現実を直視した時に機関保証を選ばざるを得ない、または、身内だけで他を巻き込まない、という意味では、機関保証を設定する意義は十分にあるのかなぁ...と思っています。

ぜひ、参考にしていただいたうえで、保証制度の選択をしてみてください。
















奨学金予約採用⑥(申請額設定-2)

2023年06月02日 | 学生支援センター
高校3年生のみなさんが直面する奨学金の予約採用申請。

⑥回目のテーマは、申請額設定その2です。

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申込みのてびきのp11では、どの奨学金を希望するのかを選択しますが、今回ご案内するp13では具体的な申請額を選択します。


第一種奨学金の希望月額は、「最高月額」か「最高月額以外の月額」を選択します。

専門学校の場合、最高月額は自宅通学の方で53,000円です(「貸与奨学金案内」という冊子のp5に貸与金額の一覧表があります)

奨学金予約採用⑤(申請額設定-1)でご提案した「最大額での申請」に準じるなら、「最高月額」に✓を入れることになりますね。

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第二種奨学金の希望月額には、p13の右側の説明に書かれている通り、2万円~12万円の間で1万円単位の金額を記入します。

入学時特別増額貸与奨学金には、10万円~50万円の間で10万円単位の金額を記入します。

いずれも、奨学金予約採用⑤(申請額設定-1)でご提案した「最大額での申請」に準じるなら、12万円50万円を選択することになります。

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p13では、お伝えしたいキーワードがたくさん出てきますので、今回のBlogでは、申請額設定の内容だけでとどめたいと思います。