余録

新天地

徳島県最後の薬王寺とはこんな景色・・・靴擦れで大変だった

2006年06月28日 05時54分22秒 | 遍路道
山道は初夏の香りを帯びて
勢い良く伸びた雑草が農道一杯生茂り
靴が雑草に埋もり
ズボンの裾が少しづつ露で濡れてくる。

平坦な農道から直ぐに
丸太の急な階段が
目の前に現れ
足元で沢蟹が右往左往していた。
黄色い手足をした大小様々な大きさで
暖かくなって一斉に巣から出たものと思われた。

雨に濡れた土砂の山道には沢蟹にとって
餌を求める絶好の機会なのかもしれない。

山道は急な階段を上り下りし
少しづつ奥深く山の中へ入って行く
夕闇のような鬱蒼とした竹やぶが続く。

竹やぶを過ぎる頃は下り坂になり
一層暗闇が襲い掛かってくるような山道から
農道の田畑に出てくる。

農道から舗装された県道に出て
周囲は田畑が見られ
歩いている人は見当たらない。
数台のクルマとすれ違う。

県道に出て15分位歩くと
正面にこんもりした山が見える。
平等寺だ。

平等寺を打ち終えて
平等寺の山門出てそのまま直進し
次の23番薬王寺に向かう。

民家が点在している県道から
桑野川橋を渡り
田畑が広がっている。

35号線を横断し
所々にある住宅を見ながら進むと
小高い山の中に入って行く。
県道は次第に坂道になって左右に曲がりくねっている。

月夜御水庵を左に見ながら道は更に山深くなっていく。
山間の道になって
日中と云うのに大きな杉で薄暗い。
クルマの通行が少ないから一人旅は辛い物がある。

一人のんびり歩く県道は鉦打橋まで
橋を過ぎると国道55号だ。

時間にして平等寺からおよそ2時間半ぐらい。

鉦打トンネルを越えて
右に福井ダムを見ながら進むと
55号線は25号線との分岐点に差し掛かる。

左に折れて25号線を取る。

25号は急に静かな県道になる。
民家があって畑も点在する。
県道は55号より早く海に出会える。

由岐坂峠はなだらかな坂を上り道幅は広く
クルマの往来は時々地元の貨物車やトラックが走り去る。

由岐町に入ると暫くはJR牟岐線を見ながら進む。

田井ノ浜から木岐町に入り
遍路道から県道を2回繰り返して
山合いの県道をまっすぐだ。
山間の道はクルマが殆ど通らない
山の景色が新緑で大変素晴らしい。

遠くに見える太平洋と近くの山の新緑と重なって
絵を見ているようで楽しくなる。

私にとって海無し県で育った者にとっては
この上ない景色に惚れ惚れした。

えびすロッジ、ホテル白い灯台を見て
日和佐町の町中に入る。

日和佐町に入ると正面に薬王寺の瑜祇塔(ゆうぎとう)が見える。





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