余録

新天地

石がごろごろ・・・藍色の海原が視界から離れない!

2006年10月14日 06時21分54秒 | 遍路道
明徳寺(東洋大師)を出発して野根町に入って来た。
国道55号から野根スーパーを探すべきここ野根町の中心街に入って来た。

時間は午前9時半、人影は全く無いまばらに寄り添うように店がある。
住宅と店が同居しているもう変わらない時代を経てきた静かな野根町だ。

野根町を歩いて10分、野根町の外れにある野根川にやってきた。

野根大橋の大きさにびっくりした。
長さは100m以上有りそうだ。
橋の上から川の上流を撮って見た。
空気がすがすがしい。
何処までも広がる大きな山の景色にしばらく見惚れてしまった。

遍路旅は前方と足元がいつも気になり歩く。
時には周りの景色も視界に入るが
ゆっくりのんびり見る余裕に時間を費やせない事が多い。
只、今はこれから先、歩き続ける苦行の思いと
これからの後に、この地を再訪する事は無いだろうと脳裏に焼きつかせた。

野根大橋を渡りきると海岸線に出た。
もうそこには山肌の大きな岩が突き出て
これから大変な修行になるよ・・・お遍路さんいらしゃい・・と迎えているようだ。

海岸に入って直ぐに伏越ノ岬がある。
海に突き出ている。
もう人家が見られない。
強風が吹きつけ、波の砕け散る音が響いてくる。



国道55号線の側溝を歩く。
こんな景色を行けども行けども続いている。
遠い昔は海岸を巡る辺地修行の流れがあったようだ。



私の歩きはもう痛くてスローペースになっていた。
後方から20代の長野県上田から来たという若者に出会った。
私はこの先まだある佐喜浜に宿を予約しているが
若者は佐喜浜から13km更に歩く室戸岬で泊るとの事だ。
お互いに励まし合う・・ガンバッテネ・・。


佐喜浜の民宿までは右に切り立った断崖
左は紺碧の海・・単調な景色ばかりが続く。
風が強い。
人家が全く無いから遍路の寂しさに耐える。
ひたすら歩くうちに何時しか自分をみて
過去を振り返っていた。


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