MANIMANIAのレトロエロゲーカウントダウン

人生の残り時間が半分を切ったというのに若き日に目にしたエロゲーに魂を引かれ続けるイタいおっさんがこなしたゲームを紹介。

WindowsXP実機,またはXPモード上のPC98エミュレータからCD-DA音声を再生する方法について(追記あり)

2011-10-30 15:18:10 | 使ってみようエミュレータ
以前,PC98エミュレータから実機の光学ドライブにアクセスする方法を書いた記事(98エミュレータから実機のCD-ROMドライブにアクセスしよう)の中で,エミュレータからDAEMON Tools V3.47を用いてもCD-DA音声が再生できることを書いたのですが,再インストールしたXP機でやってみたら,どうやってもCD-DA音声が再生されません。
実機ドライブからは流れるのですが,果たしてあれは勘違いだったのでしょうか?
仕方なく,CD-ROMのイメージ化工程からやり直したところ,問題点らしきものが焙り出され,無事,DAEMON Tools V3.47にマウントした仮想ディスクからもCD-DA音声が再生されるに至りましたので,忘れないうちに,全工程を記しておきます。

なお,今回の作業は上級編になりますので,「CドライブのルートディレクトリにBOOT.INIファイルを見付けられますか?」と聞かれて意味の分かる方,見つからない場合に表示する方法の分かる方で,必要となればSAFEモード立ち上げもできるし,その後,非SAFEモード立ち上げに戻すことのできる人しか挑戦してはいけません。失敗しても成功するまでの指導はできないし,元に戻す方法も教えてあげられません。
まさしく自己責任の支配する世界ですので,そのつもりで挑戦してください。失敗すれば再インストールで,それまでにコンピュータ内に蓄積したデータを失う危険性すらあります。作業内容自体は難しいものではありませんが,リスクは覚悟の上で作業してください。
と,初心者の方には諦めていただいて先へ進みます。

<<作業に必要不可欠なファイル>>
作業の前提となるファイルについてですが,FREEDOS(98)からCD-ROMを利用する方法について,以前,試行錯誤を繰り返しましたが,私には解決策を見付けることができませんでしたので,MS-DOS5.0A以降のシステム入りハードディスクイメージは予め用意しておいてください。また,イメージ内でMSCDEX.EXEの入ったディレクトリにパスを通しておいてください。
さらに,後で使うT98-NEXTでCD-ROMを利用できるようにするCD-ROMモジュールでCD-DA音声データを利用するためには,CDSDのSTDをバイナリ化したファイルをハードディスクイメージ内に置いて,やはりこれにパスを通しておく必要があります。CDSDのバイナリ化作業については,98エミュレータから実機のCD-ROMドライブにアクセスしよう内に書いておきましたので,そちらを参照してください。
あとは,DAEMON Tools V3.47を使用します。以前は公式ページからダウンロードできましたが,今はできないようです。お持ちでない方はごめんなさい。

以下,MS-DOSシステム,MSCDEX.EXE,CDSDのSTDバイナリファイルが含まれたハードディスクイメージがT98-Nextの起動ドライブとしてセットされていることを前提として,以下の作業をします。

<<作業手順>>
<1>
まず,DAEMON Tools V3.47をインストールします。

<2> CD Manipulator
次に,対象となるゲームCD-ROMを,CD Manipulator(CD Manipulator跡地)で,イメージ化します。
イメージ化するCD-ROMを入れた光学ドライブを指定します。
ここで指定する光学ドライブにはDAEMON Toolsによる仮想ドライブも入っていますので,間違いのないよう実ドライブを指定してください。
CD-DAトラックのあるCD-ROMの場合,下図のようにDataトラックの後,トラック2以降にAudioトラックが並びます。


イメージの作成ボタンを押します。


検索ボタンを押します。


保存する場所,保存するファイル名を指定して,保存します。


シングルセクションモードであることを確認して,OKボタンを押します。


イメージファイルの作成作業が終わると,下の画面になりますので,OKボタンを押して,CD Manipulatorを終了します。


イメージを保存した場所に,指定した名称の.imgファイルと.cueファイルが作成されていることを確認してください。


<3> DAEMON Tools V3.47
今度はDAEMON Toolsを使います。
インストールすると,タスクバー上に赤い稲妻のアイコンが表示されていますから,その上で左クリックします。
すると,下のメニューが現れますから,D:の部分をクリックして,イメージをマウント(=仮想ドライブにディスクイメージを入れる)します。




選べるファイルは,.cueファイルだけですから迷いませんね。
選んでクリックします。


マイコンピュータを確認すると,仮想ドライブにMAGEN3というディスクが入っていることが表示されています。マウント完了です。


マウント確認後は,忘れずにDAEMON Tools のアイコン上で右クリックして出てくるメニューから,オプションのAnalog audioにチェックを入れてください。


<4> Boot.iniファイル書き換え
CドライブのルートディレクトリにあるBOOT.INIファイルの「/noexecute=optin」の部分を「/noexecute=AlwaysOff」と書き換えます。書き換えを拒否された場合には、SAFEモードで立ち上げてから書き換え処理をしてください。
この作業をしないと,後でT98-Nextを立ち上げて仮想ドライブにアクセスさせた瞬間にブルーバック画面が出て,XPが再起動してしまいます。
ご注意ください。

<5> T98-Nextの設定
次は,PC98エミュレータT98-Nextを,CD-ROMを使用できる設定にします。
まず、T98-Nextを格納したフォルダを開けます。


このフォルダ内のDEVICEフォルダにCD-ROM利用のためのプラグインを追加します。Thor-Hammerのホームページから,T98-NEXT(7th Beta以降)用CD-ROMモジュールをダウンロードしてください。
そして,ダウンロードしたファイルを解凍して,中に含まれるSCSI4CDN.NHW(scsi4cd.zip内にSCSI4CDN.zipとして同梱)をDEVICEフォルダ内に貼り付けてください。


次に,T98-Nextを立ち上げます。
デバイスマネージャをクリックして,未使用状態にあるSCSI4CDN.NHWを使用するデバイスにします。






使用するデバイスになると,名前の前に○が付きます。


次は,詳細設定です。


仮想ドライブに与えられているドライブレターを,T98-Nextに伝えます。
ドライブレターは,DAEMON Toolsのアイコンを左クリックしたときに表示されていましたので,環境に応じて正しいドライブレターを伝えましょう。




なお,T98-Nextは,もう1つの窓であるエミュレーション画面の起動時に,マウスコントロールをWindowsから奪ってしまいますので,マウスが使えなくなっても慌てずにF12を押したままF8を押してマウスのコントロールをWindowsに戻してください。


<6> ゲーム起動
ゲームの指定する起動方法でゲームを立ち上げます。
麻雀幻想曲IIIでは,ここで既にCD-DA音声のBGMが流れています。


念のため、設定を確認してみます。




はい,無事に仮想ドライブからも,CD-DA音声が再生されることが確認できました。よかったよかった。

<7>
私の犯した誤ち
CD ManipulatorでCD-ROMをイメージ化すると,IMGファイルとCUEファイルが作成されます。前者は巨大ファイルで,後者はごく小さなファイルです。
いつから間違ってたのか忘れましたが,これらイメージ化の作業をした後に,うっかりCUEファイルを消してしまったらしく,IMGファイルをISOファイルとリネームして使用していたために,CD-DAデータの管理情報が失われてしまっていたようです。
こちらがCUEファイル冒頭部分の中身です。この内容のファイルがなくなると,CD-DAデータが管理不能となるのも当たり前ですね。


なお,Windows7のXPモード上の仮想マシンでも,XP実機と同じ結果が得られました(boot.iniファイルを編集しない場合のリセットも含めて)。

ちなみに,Windows7では,こんなWindowが出て,DAEMON Tools 3.47はインストールすらさせてもらえません。


そして,最新のDAEMON Toolsは,Analog audioについてのオプションがありません。
つまり,CD-DAを聞ける設定にはなりません。

と,こんなもんで。
twitter上で間違った発言をしていたことは許してください。

追記
<8> T98-Next最新版について
T98-Nextについては,13.1th Beta版を使っていましたが,CPU使用率が100%になってしまうので,2ちゃんねるの
PC-98エミュを語ろう8で開発報告のあったT98NEXT20100525版を使われてもいいかもしれません。私の仮想マシン上のXP機では70%程度のCPU使用率になりますが,100%よりはましでしょう。

nhwプラグインのみから構成されていますので,本体等は,T98-Nextから,新プラグインは,http://akiyuki.boy.jp/t98next/からダウンロードできます。
サポートは,こちらとのことでしたが,現在はPC-98エミュを語ろう10に移行していると思われます。