人は人なんか見ちゃいない

　これは怪我をしてそう思った。

　こっちは松葉杖で機敏に動けない。そういうのって見てわかると思うんだけど、平気で体当たりしてく人がいるよ。それで倒れても謝りもしませんね。もちろん私は道のど真ん中を歩いてるわけじゃなく、端を歩いてましたよ。相手が謝らないのは、ナメられてるからかもしれないけど。

　あとは子連れのお母さんだったけど、子どもと一緒にぶつかってきた(笑)そしたら、どうしたと思う？

　「危ないだろ！！何やってんだ！ちゃんと見て歩け（怒）」

　いきなり子どものせい。驚いたよアンタも見てなかったろうが。そして、私のことはスルーです。すいませんの一言もありませんでした。ガキに謝りなさいともいわない。それも私がナメられてるからかもしれませんけど、そうやって衝突して歩くのは人が人のことを見ていない証拠じゃないかな。そして最大の問題は

「私が通るんだから、お前邪魔。お前が避けるのが当然」

　という意識があると思います。衝突する人を観察してると、人には衝突しても、柱には衝突しないんですよ。人は自分を避けてくれると思ってるらしいよ。私の直進を妨げるな！とでも思ってるんじゃない？柱は避けれても、人は避けずに衝突。「人が道を譲るのが当然」そういう意識なんでしょう。

　人は人のことを見てないんだなと思った。このたび、怪我をして気づいたけど、結構このパターンの人が多いです。なかには「あら、気づかなかった。ごめん、あははｗ」とかいわれました。足痛いのに笑われたら泣きますよ。でもまだいい人のほうです。

　それで思ったんだけど。人は人のこと、ろくに見てないんだなと。普通の人は他人なんてどうでもいいんだ。人間というより俺様を優先して移動してくれる物体とでも認識してるのかもね。根底には定型発達特有の「一瞥で上下関係を判別する機能」が搭載されてて、相手を選んでるんだろうけど。

　そして、これまで書いてきたように、負け組オーラにタカるのはＤＱＮだけ。普通の人の眼中に負け組は入らない。人は人なんてろくに見てないんだな、と思いました。