山口県光市田布施町室積にある「岩屋古墳」に行って来ました。
ドライブには最適の天気。妻の「陶器の村に行きたい」との希望で、室積村「つばき祭り」なるものを見物に。
地元の陶芸作家が自宅兼ギャラリーで自作品を展示販売していた。
元小学校分校の建物にも、地元主婦たちの手作り品が所狭しと並んでいた。
妻は足早に見学し、私はおいしそうな米で作った焼き串団子を一つ買い、頬張った。
ギャラリーの入り口で、幼稚園児らしき男の子が私の顔を見上げたので、ニコリと交わす。
分校の駐車場に戻る。
地元ボランティアの方が慣れない様子で交通整理。
祭りを後に、私の目的の「岩屋古墳」に車を進める。
この坂か?
とハンドルを右に切り進むが、車一台が辛うじて通る道には目的地は見当らない。
「この道大丈夫?」と妻のいつもの不安マックス。
「大丈夫、いつもこんな道通るよ。」と理由にならない返事をそこそこに、元の道に車を戻す。
「ねえ、帰らない?」と妻、一段と消極的な発言。
ここで帰ったら男が廃る。
あっ、ここだ!
岩屋古墳の白い入口誘導板が見えた小道へ。
この時点で、気になる妻はほぼ無言状態。
また、狭い小道を上って行くと漸くして光市の古墳案内板に着く。
案内板前の草むらに車を停め、いつも通り妻を残して一人先にある古墳への道へ。
道横にある家の奥さんに尋ねる。
「あのう、古墳、この先ですか?」
「は~い。」
「どのくらい行ったらいいですかねえ?」
「う~ん、5分くらいですかねえ。
ああ、車では行けませんよ、ヘビ出ますよ。」
「大丈夫です、田舎者ですから(笑)。
あっ、私の車邪魔じゃないですか?」
「いえ、大丈夫です。」
言葉を交わし、草が茂る道を進む。
ガサガサと雑草が足に当たる。
右下にイノシシ捕獲用の鉄製罠が口をあけている。
漸くすると古墳の説明板が見えてくる。
読もうとするも、先が気になり頭に残らず、スマホでパチリ。
そしてその先に、欠けた石の鳥居の足が見えた。
この先か・・・。
もう草は無く、茶色のままの落葉の上をガサガサ上る。
木の枝葉が何度も頬を掠める。
茶色の少し広い所に、墓石らしき物があった。
古墳の拝所かも知れないので一応しゃがんで手を合わす。
白の空いた花瓶に、緑の小枝を2本折り、差しておいた。
拝所の先を5メートル進むと、高さ3メートル位の塚の古墳の入口が暗い口を開けていた。
覗くと、中は思ったより広そうである。
持っているコンパスで、石棺がほぼ北を向いていることがわかる。
「古墳の上に登るな」の注意板が目立つ。
手を合わせ、スマホでパチリ。
婦人が言っていたヘビの気配は全く無い。
塚の後ろ方向を見るが特別変わったものは無い。
車に残した妻のことが気になり、戻ることにする。
拝所を通り過ぎて案内板まで戻ると再ぴ雑草の道。
民家が見える辺りで山側の山苺を一つつまむ。
あの懐かしい甘酸っぱさが口に広がる。
口に残った髭部分をプッと吐く。
「お待たせ。」
「行けた?」の妻の声に一安心。
「あった、あった。」
「ふーん。」の妻。
ヘビにも出くわさず、写真も撮れ、一人満足感に浸りつつエンジンをかける。
大きな道に出たころから、一段と爽やかな満足感が体内を巡ってくるのが解った。
行って良かった。
そして自宅の部屋に入り調べてみると、岩屋古墳・多多良山・湯の華観音と神社の線(レイライン)は直線上に繋がっていたのだ。