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日本在住歴約40年のRon McFarlandと外資系勤務が長い齋藤信幸が、それぞれの海外体験を語ります。

グローバルリーダーに求められるスキル

2017-01-31 00:08:36 | グローバル人材育成
文部省の「産学連携によるグローバル人材育成推進会議」の報告書(2011年4月28日)は、
グローバル社会、知識基盤社会の中で逞しく生き抜く人材を「グローバル人材」として以下のように定義している。

「世界的競争と共生が進む現代社会において、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、広い視野に立って培われる教養と専門性、異なる言語、文化、価値を乗り越えて関係を構築するためのコミュニケーション能力と協調性、新しい価値を創造する能力、次世代までも視野に入れた社会貢献の意識などを持った人間」

通常のリーダーシップスキルや英語力の他に、世界標準のビジネススキルや異文化を理解し柔軟に対応できる対応力が必要である。多様な人種、文化、価値観、判断基準をもつ上司や部下あるいは関連会社などの関係者がいる中で、関係を構築し、影響力を行使して、事業目的を達成するグローバルリーダーが求められていると解釈できる。

元日本IBMの取締役で現在ベルリッツコーポレーションCEOの内永ゆか子氏は、その著書「日本企業が欲しがる「グローバル人材」の必須スキル」の中で、ご自身のグローバルリーダーとしてのご経験をベースにグローバルリーダーのスキルセットを定義している。(詳細は前記著書参考のこと)

「英語力」、「異文化理解」、「多様性・不確実性の受容力」をベースとして、ビジネススキルあるいはコミュニケーションスキルとしての「論理的思考力・分析力」、マネジメントスキルとしての「チームビルディング・抽象化・ビジョン設定」、哲学・倫理・宗教・歴史・文化を理解する「深い教養」、そして「人脈」を上げている。人脈は、現地で構築する人間関係のことで、スキルセットというよりも他のスキルセットの向上から生まれる大きな成果であり、目指すべき目標と私は理解した。

また、秋田の県立大学でグローバル人材の育成を目指す国際教養大学は、次のような育成プログラムを有している。

英語力を徹底的に鍛え、基盤教育としてキャリア教育、異文化コミュニケーション、国際関係論、宗教や倫理、哲学を学び、自己のアイデンティティを確立するために日本の歴史・宗教・文学・政治経済・外交政策・ビジネス文化・社会学的日本人論を学習する。その上で、1年間の海外留学に行き、異文化に直に触れ体感し、語学力のさらなる向上を狙う。そして帰国後に、経済学や会計学、貿易論、マーケティング理論や法律など文系としてのビジネス知識を蓄え、研鑽し、それに加えて地域研究、国際法、国際協力・関係論等を学習しグローバルな知識に磨きをかける。かなり密なカリキュラムと思われるが、知識だけでなく異文化を直接体験でき大変有益である。(詳細は同大学のホームページ等参照のこと)

実社会で必要とされるスキルおよび大学等の教育機関の現状と体制をふまえて、当協会では、グローバルリーダーのスキルセットを以下のように体系化した。



今後、詳細について説明させていただくことにする。

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