

第16話 ベットで考えた
蒸し暑い部屋での夕食を終え、ベットに横になり考えました。
「アメリカに来て10日、 だいぶ言葉にも慣れてきた。 最初は心の中で何度も言い直してから、ようやく喋っていたのが今では言葉がポンと出てくる。 相手の言ってることも分かるようになってきた。 楽しいな~。」
部屋の明かりを消して目をつむる。
色々な音が聞こえてくる。 古くさい扇風機の羽根がうなる音、 FMから流れるアップテンポな曲、 酔っぱらって街を歩く若者達の声。 これらの音が一緒に聞こえて、やがて何も聞こえなくなった。
「人間は何のために生きるのだろう。 何か、それぞれ自分のやりたいことのために生きるのではないのか。 老いも若きも、大きな事でも、ちっぽけなことでも。」
「自分は労働者ということだけでは無いはずである。 何かをするために、 そのために収入を得る。 労働する人間だ。 人間は生きていくために労働する。」
7月27日(日)
ユースホステルの庭にはプールがあり、 その前方に青い海が広がっている。 砂浜では若者達が大勢泳いだり、ビーチバレーをしたり、 音楽を聴きながら酒を飲んだりしている。 大きく真っ青な上空では、 広告の白い横断幕を引っ張ってセスナが飛んでいく。 「ジョンソンズレストラン スペシャルディナー12.5$!!」
午前中、海で泳ぎ、午後はスコールのため部屋に戻り本を読む。 3時頃雨が上がり、砂浜に陽が差し込み、又、若者があふれ出した。

(ホテルのプール)
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