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第19話 西海岸へ飛んだ

2025年03月12日 | 旅行

第19話 西海岸へ飛んだ




7月29日(火)

ニューオリンズで牡蠣を食べて飛行機に乗り込み、 午後5時にアリゾナ州フェニックスに到着。 フェニックスは、砂漠のど真ん中にある街で、とにかく暑いのです。 空気は乾燥し、 空はど~んと青く、 立っているだけで汗がワッセワッセと吹き出し、街の景色が何か色を失って白っぽく見えるのです。

今回もまた、空港からレンタカーを借りました。 真っ赤なフォード4ドア3000cc。 この車で、 帰国する8月7日までの10日間走るのです。 頼むよ!


(写真)赤いFord車


今回は、 フェニックスからロサンゼルスまで1474 マイル (約2060km) 走りました。 前回のマイアミからニューオリンズまでは1520マイル(約2432km) 走ったので、合計で4500km走ったことになります。

例により、町中で道に迷いスーパーでクーラーとコーラ、オレンジジュースを買い、 やっとのことで、町を抜ける。インターステート17号をグランドキャニオンへの拠点となるフラグスタッフへ向かう。

町を抜けると、そこは荒れた砂漠地帯、ずーっと地平線の彼方まで道が伸びて、その左右に砂漠が広がっているのです。


(写真)砂漠

そして、サボテン。 大きいものは高さが5m位あり、いたるところにひょうきんに立っているのです。 小高い丘の見張り番のようにして、1本だけぽつりと立っているもの、道ばたで20本くらいみんなで踊っているように見えるもの。ここを走っていると、たった今、 そこのサボテンの陰から頭に羽根を突けたインディアンが、 トマホークを持って出てきてもおかしくない景色。 事実ここは昔、 インディアンの土地で、いつの日か他から白人がやってきて、この土地をインディアンから取り上げてしまったのです。「土地の所有権」 なんて事を知らないインディアンから、わずかな品物で取り上げたのです。

こうして走っているうちに、車左手の地平線の彼方に陽が落ちていく。 青空がだんだん暗くなり、やがて真っ赤に染まっていく。 砂漠のサボテンも赤く染まり、 影がず~っと長く伸びる。 そして、だんだん影が消えて、夜になる。

「砂漠とサボテンには夕陽が似合う」なんて感じで、 急に寂しくなってしまい、 僕は大声で笑ってしまうのでした。



(写真)夕焼け

夜10時、フラグスタッフ到着、 フロンティアモーテルという所に泊る。



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