金沢21世紀美術館
暗い雰囲気の日本の美術館を見ることほど
退屈なことはありません。
学生時代に「ダリ」の絵を見たときは少々感動したけど、
それ以降、美術館に入ったことはありません。
でも、ここは「また行ってみたくなる美術館」でした。
誰もが気軽に、どこからでも入れるようにと、
この美術館には正面がありません。
エントランスは四方に4箇所設けられています。
周囲を囲むガラスは、内と外をつなぐ透明な壁。
エレベーターまで透明。
これはレアンドロ・エルリッヒの≪スイミング・プール≫
一見本物のプールに見えますが、
のぞきこむと揺れる水面の下にうごめく人の姿が見えます。
ガラスと水のマジックが織りなす不思議の世界。
実はプールに張られた強化ガラスの上に10cmほどの水があるだけで、
その下には水色の小部屋が存在しています。
地上と地下で人と人が出会うことを想定した幻想的な作品でした。
下からは、夜に見ると幻想的できれいだそうですが、
快晴の日の正午に見るのが最高だそうです。
(この写真は、正午を過ぎた午後1時ごろ)
ただ作品を見るだけの美術館ではないんです。
触れることもできるし、全身で楽しめる美術館です。
金沢の町のそこにあるだけで本当に存在感があります。