奥武蔵の風

91 入間の自然と歴史探訪

 好天に恵まれた秋の一日、「霞川から入間里山散策」と銘打った西武鉄道主催のウォーキング&ハイキング・イベントに、妻と参加しました。

 コースは、奥武蔵の東に隣接する入間(いるま)市が中心。途中で、以前から行ってみたかった重要文化財の建物が近くにあることが分かりましたので、そこにも足を延ばし、新しい発見がいくつも得られた充実の一日となりました。

 今回はその記録です。

 


(写真上)© コースの目玉、高倉寺の観音堂(国指定重要有形文化財)

 

1 稲荷山公園駅(受付)・・・コースマップをもらって、スタート。目の前の「埼玉県営 狭山稲荷山公園」の中を歩き、国道16号を横切って、狭山市から入間市に入ります。霞川(かすみがわ)沿いに歩いて、霞橋へ。


(写真上)© 西武池袋線 稲荷山公園駅。


(写真上)© 埼玉県営 狭山稲荷山公園。


(写真上)© 霞川。ところどころに堰(せき)。川沿いは桜並木。

 

2 旧 黒須銀行・・・霞橋からコースをいったん外れて、国道299号を逆方向へ進み、蔵造りの旧 黒須銀行本店営業部の建物へ。黒須銀行は、渋沢栄一が設立を支援し顧問も務めました。この建物は、後に埼玉銀行豊岡支店として使用され、今は入間市に寄贈されて市の指定文化財になっています。


(写真上)© 旧 黒須銀行本店営業部の建物 

 

3 河原町交差点・・・国道299号に沿って河原町交差点へ。ちなみに、国道299号は、この河原町交差点を始点に長野県茅野市へとつながっています。 

4 旧 石川組製糸西洋館・・・河原町交差点からまたコースを外れ、国道16号に沿って旧 石川組製糸西洋館へ。以前から訪ねてみたかった国の登録重要有形文化財の建物です。公開日ではなかったので、内部を見ることはできませんでしたが、テレビドラマの撮影隊が来ていて、ドアや窓が開放されていました。国道の向かい側には、同じ大正時代に建てられた武蔵豊岡教会が見えます。


(写真上)© 旧 石川組製糸西洋館 


((写真上)© 同上


(写真上)© 同上 裏側。


(写真上)© 武蔵豊岡教会

 

5 淺間下トンネル・・・河原町交差点から、西武池袋線のガード下を通り抜け、国道16号の地下道(淺間下トンネル)をくぐります。振り返ると、霞川の上を国道が走り、さらにその上を西武線が走るという驚きの3層構造が目の前に。


(写真上)© 霞川の上に国道16号、その上に西武池袋線。

 

6 光昌山 高倉寺・・・霞川沿いの歩道を、上流に向かって歩き続けます。東側の対岸は、切り立つような高台です。豊高橋で霞川から離れ、坂道を登って丘陵のてっぺんに建つ光昌山 高倉寺へ。伽藍からは、奥武蔵方面が一望できます。縁起によると、開山したのは、何と能仁寺(飯能)の三世住職とのこと(室町時代)。また国指定の重要有形文化財である観音堂は、これまた何と江戸時代に長念寺(飯能)から譲り受けて移築したものであるとのこと。驚きでした。


(写真上)© 高倉寺 山門


(写真上)© 高倉寺 本堂


(写真上)© 高倉寺 観音堂。国指定重要有形文化財。


(写真上)© 同上。南西の角方向から。

 

7 茶畑・・・坂道を下り、高倉小学校の脇を通ります。運動会の組体操の練習中でした。まもなく目の前に、一面の茶畑が広がります。入間市は、狭山茶の最大の生産地なのです。


(写真上)© 一面の狭山茶の茶畑

 

8 八津池(やついけ)公園・・・圏央道と国道299号(バイパス)が並行する地点を西へ越え、広大な雑木林を抜けると、南斜面に住宅地が開け、底地に当たる所が八津池公園です。紅葉が始まっていました。周辺には古代の窯跡が点在し、武蔵国分寺(東京都国分寺市)の屋根瓦の供給地であったとのことです。


(写真上)© 広大な雑木林


(写真上)© 八津池公園

 

9 仏子(ぶし)駅・・・住宅地を抜け、北に広がる雑木林の急坂を下って、ゴールの仏子駅へ。約3時間の行程でした。

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