ここだけの話。
最近のテレビ番組は、芸人が食ってるシーンばかりが、やたら目立つよね。一口食って、判で押したように、「何これ? めちゃくちゃ ウマイ!」だってさ。
アホか! うまいもん食って「ウマイ」なんて、子どもだって言えるよ。 でもね、さすが芸人。実はちゃんと演技してるんだよね。
「めちゃくちゃ ウマイ」って、ホントは「マズイ」って意味だってこと、知ってる?
知らない? だったら、教えてあげる。ここだけの話だよ。
某年某月、某テレビ局の企画会議室。
「今度、街なかへ ロケに出て、ぶっつけ本番で普通の食堂とか訪ねて、食レポする新番組つくるんで、よろしく。」
「いきなり訪問? アポなしの撮影は無理じゃない?」
「いや、店にとっては宣伝になるはずだし、まあ、そのあたりもドキドキで 面白いと思うよ。スポンサーには、ライバル社のポスターとか自販機あったら、ボカすことで了解とるから。」
「でも、食レポでしょ? 食べてホントにうまけりゃいいけど、マズかったりしたら、どうすんの?」
「そこだよ。出演者がちょっとでもマズイなんて言ったら、クレームつくし、次から どこ行ったって『取材お断り』ってなっちゃうからね。持続可能な番組にしなければ。」
「じゃ、『それなりに ウマイ』とか『案外 ウマイかも』とか、言うわけ?」
「さすがに、それは NGだね。ここは、逆転の発想で行くんだよ。もしマズかったりしたら、『めちゃくちゃ ウマイ』ってほめるんだよ。これなら、日本語的にウソにはならないし、本人も笑えて、ガチで言えるだろ。」
「マズイの代わりに、めちゃくちゃ ウマイか。めちゃくちゃだけど、なるほどね!」
ということで、「めちゃくちゃ ウマイ」は、「ほめ殺し」とまでは言わないけど、生粋(きっすい)の京都人のプライドが言わしめる、あの言い回しと同類なんですね。(「このお料理、おいしおすなあ、どこでなろうたん?」⇒ 「まずい料理やな、もっと腕みがかな、食べられしまへん。」)
たしかに、行く先々で食ってばかりじゃ、そう いつもいつも「ウマイ」わけ ないんだよね。芸人としても、下手なコメントするより無難だから、しまいには、どこ行っても「めちゃくちゃ ウマイ」ってなるわけ。
お店の皆さん、テレビ局が来て、芸人とかが「何これ? めちゃくちゃ ウマイ!」なんてほめちぎったら、それ演技ですからね。最悪、マズイ!ってことですよ。
それにしても、昨今、食うシーンばかりのテレビ番組が多すぎますね。ふだん満足に食事ができない子どもたちを招待して、お腹いっぱい食べさせてあげたらどうかな、って 思ったりします。
<参考>
めちゃくちゃ(めっちゃ)ウマイ ⇒ うまくない、まずい
めちゃくちゃ(めっちゃ)きれい ⇒ きれいじゃない、大したことない、きたね~
めちゃくちゃ(めっちゃ)かわいい ⇒ かわいくない、ごく普通、ひどくて見られね~
めちゃくちゃ(めっちゃ)じょうず ⇒ じょうずじゃない、へたくそ
めちゃくちゃ(めっちゃ)すごい ⇒ すごくない、全然ダメ
めちゃくちゃ(めっちゃ)感動した ⇒ 大したことなかった、失望した
<例文>
「奥武蔵の風」のブログは、めちゃくちゃタメになる。めっちゃ楽しみ。
⇒ 全然タメにならない。あきれて コメントする気にもならない。
(写真上)© Happy Halloween!
☆ よろしかったら、こちらもご覧ください。(めっちゃ? 不思議だよ~)
⇒ 奥武蔵の風「不思議な腕時計 - YouTube」
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