自分のお店をもつことを真剣に考えたきっかけが2つある。
1つは、2年前に渋谷ヒカリエで催された「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた」という企画展に足を運んだこと。
もう1つは、大好きなアーティストの「やめなくていい音楽」というエッセイを読んだこと。
「これからの暮らしかた」展では、常識に囚われず多岐多様な活動を実践する日本全国の人々が紹介されていた。
自分が飲食の仕事をしていることもあり食に繋がりのあるブースは特におもしろくて「食を媒体に人や街とつながる」「自分のわがままが誰かの役に立つという暮らし方」など、心に刺さる言葉に沢山出会えた。
「やめなくていい音楽」の中で、
メジャーレーベルからデビューして成功できなかったが故に音楽を奏でることを止めてしまった人々や、
音楽以外の仕事を生業にしながら時間をやりくりして音楽を奏でる人々へのエールが綴られているのを読んだ時に、生活の様々なシーンで沢山の音楽にエールをもらい幾度となく救われてきている私が、音楽に対して送ることのできるエールや恩返しはないのかを考えた。
企画展でのさまざまな暮らしかたと、エッセイでの音楽へのエールというのがシンクロした時に、
2つのものが同居できる場所作りというヴィジョンが見え始めました。