いろいろなことをいうひとがいるようです。
宮地陽子氏が何かしら書かれる予定であるようなので、それを待ちたいと思います。
が、とりあえずですが、びっくりしたのは、日本バスケットボール協会を立て直したのが川渕氏だという言説がまかり通っているらしいことです。
とんでもないことです。FIBAのそもそもがトップリーグはひとつ、ということ自体内政介入の極みです。
で、バスケットボールをコマーシャルベールに売り渡した張本人が川渕氏だと思っています。
バスケットボールがいかにコマーシャルベールになったかは、2000年代の2回の世界選手権、ワールドカップの扱いをみればわかります。1回目はなんだかんだいっても日本バスケットボール協会が努力して、また、受け入れ地域、特に埼玉県の努力があってなりたった大会で、入場料も非常に”教育的”な額で抑えられていました。
しかし2回目の沖縄開催は、なんだかいつの間にか決まった感じだし、沖縄のアリーナもなんだかちょっと、政治的なものも感じる設立経緯があるようです。しかもノックダウンステージ以降は日本から離れるという、まさにインバウンドの観客を意識したような大会だし、入場料もそんな感じであったと思われます。
ついでにいえば、2021年開催のオリンピックの入場料もあたりまえのようにそんなレベルで語られるのはどうなんだろうと思います。
確かにトップリーグの統一は必要なことでした。日本バスケットボール協会はある意味組織運営のプロでもなかったので、2000年代の世界選手権開催は、2000年開催ができなかった政治的な力も不足していたこともあって、うまくいかなかったところもあったと思われます。入場料や放映権もおそらくは2回目の開催に比べて安すぎたのでしょう。ちなみに全試合CSで見ることができました。
もちろん赤字はよくないし、日本代表にBJの選手が選ばれないような状況も悪いといえます。
それは正さなくてはならなかったにしても、じゃあ今のコマーシャルベールにのったトップリーグ運営は選手のためになっているのか?ということです。確かに一部の選手はマスコミの露出も増えて、収入増につながっているのでしょう。しかし、選手全員にその恩恵がいっているかということです。そのあたりの組織のありかたなどはまともな議論がされているとは思えません。
繰り返しますが、チームがたくさんあることも結構なことです。しかし、それがバスケットボールの観客、愛好者、そして選手にとってのよいエコシステムでなければいけないと思うのです。そういう観点で、どうもそのエコシステムは”お金儲けのひとたち”がいて、そっちに利益がいくようになっているのでは?という疑念を持っています。バスケットボールジャーナリストはあまりそういうことは書かない人たちであるようなので、もやもやしたものを持っています。