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おなじみのイベントも廃止……パリ五輪の「節約徹底」に驚きの声 / 毎日新聞

2024年07月22日 | 報道写真
パリ・オリンピックの選手村。経費削減で、入村式は行われなかった=パリ郊外で2024年7月18日午後3時21分、和田大典撮影

毎日新聞 2024/7/22 16:43

 エッフェル塔(ビーチバレー)やベルサイユ宮殿(馬術など)と、世界的観光名所も舞台に26日に開幕するパリ・オリンピック。華やかな印象とは対照的に、大会運営は「質素」という言葉が似合う。五輪ではおなじみだった、あのセレモニーも廃止に。節約の徹底ぶりに驚く関係者もいる。

 パリ近郊のシャルル・ドゴール空港には18日、50人以上の日本選手団が到着し、うち約45人がこの日オープンした選手村に入った。「(大会までに)最高の準備をしていきたい。有観客の五輪がとても楽しみ」。入村を前に、ボクシング男子71キロ級の岡沢セオン選手(INSPA)は気持ちを高ぶらせていた。

パリ・オリンピック選手村に入るのを前に、取材に応じたボクシングの岡沢セオン選手。パリ五輪では入村式が廃止されたため、空港で「入村」取材が行われた=パリ近郊のシャルル・ドゴール空港で2024年7月18日、岩壁峻撮影

 一方で、岡沢選手は「まだ空港の中なので、『フランスだ!』って感じはしていないです」とも語っていた。実は空港での取材対応は、「日本勢の入村第1陣」という名目で開かれた。パリ五輪では、これまでの五輪で行われていた選手村の入村式を廃止したからだ。日本オリンピック委員会(JOC)は急きょの対応として、岡沢選手らの「入村取材」を空港で実施した。

 前回の東京五輪は新型コロナウイルスの感染防止対策の一環で取りやめになったが、これまでの大会では開催国の文化にちなんだ音楽やダンスが披露される入村式は恒例行事だった。パリ五輪組織委員会によると、入村式廃止は経費削減を目的に国際オリンピック委員会(IOC)が2018年に策定した「ニューノーム(新しい規範)」に基づく。 


パリ・オリンピックの選手村。経費削減で、入村式は行われなかった=パリ郊外で2024年7月18日午後4時17分、和田大典撮影

 ニューノームでは会場の縮小や輸送手段の見直し、既存のインフラの最適化(有効活用)も提唱していたが、入村式についても「必要性を再考する」としていた。策定当初の18年の資料では「すでに入村している選手から(式が)騒がしいとの不満があった」との記述もあった。

 「無駄とまでは思わないが、ここまで省略するとは……」。入村式廃止を目の当たりにした日本の競技関係者からは、驚きにも似た声が漏れる。


平昌五輪の選手村の入村式(2017年)。整列する日本の選手団たち=韓国・江陵市で2018年2月7日、山崎一輝撮影

 東京五輪では入村式こそ取りやめになったが、選手村の村長として元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏が任務をこなした。パリ五輪には村長も置かない。なお、パリ五輪選手村の村長室と当初想定されたスペースは子育て中のアスリート用の託児所として改装されているという。

 経費削減もさることながら、パリ五輪は持続可能な大会をうたう。競技会場のうち95%で既存施設または仮設競技場を活用。さらに二酸化炭素排出量削減のためにディーゼル発電機への依存もなくし、すべての競技場が電力網で接続される。


リオ五輪の入村式(2016年)。歓迎のダンスで盛り上がる入村式。マラウイ選手団の中には一緒に輪に加わる者もいた=リオデジャネイロで2016年7月29日午前11時57分、田原和宏撮影

 さらに組織委は「メディア側も大会のエコシステムで役割を果たすよう求める」とし、これまでの五輪でおなじみだったメディア用の取材キット(専用のバッグや大会情報が記載されたハンドブック)の配布をやめた。

 花の都では、その名と裏腹の地道な取り組みが続けられ、これまでの「当たり前」に疑問が投げかけられている。【パリ岩壁峻】



 世界から集まってくる選手団を歓迎するという意味では「経費節減」は寂しいものだろうけど、五輪の為に建設して、終わると廃墟になっている施設もあると聞くし、五輪開催の予算を組めない国々の方が多くて、今後の開催が危ぶまれるニュースもあった。私は金をかけない五輪に賛成だね。東京五輪のようにリベートがどこかに消えてしまったり、IOCが商売みたいに開催する五輪は馬鹿げている。

 パリ五輪の開会式をセーヌ川でやるとか、エッフェル塔やベルサイユ宮殿での競技などなど、競技以外の新しい試みは興味を引くね。



ロンドン五輪の選手村入村式(2012年)。笑顔を見せる日本選手団=ロンドン五輪公園選手村で2012年7月24日午前10時56分、森田剛史撮影


ソチ五輪の入村式(2014年)。五輪公園の選手村に一番乗りで入村する日本選手団=ロシア・ソチで2014年2月2日、貝塚太一撮影


北京五輪入村式(2008年)。国旗掲揚を日本選手団=2008年8月6日10時8分、矢頭智剛撮影
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2 コメント

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Unknown (ごーさん)
2024-07-23 11:31:59
入村式セレモニーが廃止されたことに関しては複雑な気持ちですね。
無駄な経費節約は大にいいことだと思うが、世界的に経済が低迷期だからこそ
入村式セレモニーを開催して世界を盛り上げてほしかったような気もします。
中国経済は完全に破滅に向かっています、この影響が世界中に広がらないことを祈ります。
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Unknown (小父さん)
2024-07-23 18:54:43
>ごーさん さんへ
>入村式セレモニーが廃止されたことに関しては複雑な気持ちですね。... への返信

コメント有難うございます。

>入村式セレモニーを開催して世界を盛り上げてほしかったような気もします。

すみません、入村式は写真1枚の紹介程度でLIVE中継もないでしょうし、外国から見ている分には大きく話題にならかった気ましますが(汗)。
選手団中心の歓迎行事ではないですか?

オリンピック会場より - その後を写した30枚の写真「廃墟と化した建造物」というページが有りました。
      ↓
https://www.esquire.com/jp/lifestyle/sports/g39085796/abandoned-olympic-venues/

国家の威信(=見栄?)というか、時の権力者の無駄遣いの気がしますね。
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