小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

春秋(6/24) :「天晴(あっぱ)れ!」と。

2008年06月24日 | ニュース



6月もあと1週間。この半年を代表する字といえば「天」だろう。人が手足を広げた「大」に大きな頭をつけ、もとは人の頭部を表した字だ(白川静著「字通」)。次第に空や神聖なものの意にもなったというが、その立派な字が泣きべそをかいた半年だった。

▼「天」には「はじめ」の意味もある。お金をもらう前にはじめから引き去られるのは、だから天引き。それが納得できないとあっては、おかしいぞと声が上がるのも道理である。4月に始まった後期高齢者医療制度は天からつまずいた。説明不足、その説明に間違いありでは仕方なかろう。

▼そして相も変わらぬ天下り。そもなぜ官僚が天上にいて降臨してくるのか。偉そうな意識こそ問われて久しいのに、ついぞ改まらぬ。降臨先確保のため改革に抵抗し、談合もいとわない。帰りはなじみの店ならぬタクシーで一杯とは。天下りはもちろんだが、いいかげんに天下りなる言葉も廃止しないといけない。

▼秋葉原の歩行者天国は地獄と化し、小学校の天窓は子供の命を奪う落とし穴になった。ミャンマー、中国、日本の天災は大被害をもたらした。だからこそ明るい「天」の復権を願う。もうすぐ北海道洞爺湖サミットがあり、続いて北京オリンピックがある。ひのき舞台に向け声をかけたいものだ。「天晴(あっぱ)れ!」と。
nikkei.co.jp

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