3日ほど館山に行っている間に、これまでのヴぁーニッシュ、ラップのニスは乾いておりました。
現在は最終仕上げのラップ塗装の途上にあります。
が・が・が・・・いろいろと細かい点が気になり始める段階でもあります。
ニスの手塗りですので・・・
・ぼつぼつが入ったり
・塗り損じ個所が見つかったり
・埃が一筋乗っかっていたり
・ラップの糸目が消えなかったり
・お焦げがニスを吸収してその部分だけ光っていなかったり
・ラップからニスを竿の上にうまく落とせていなかったり
・ラップの表面が平らに塗れていなかったり
・ラップ表面をヤスリすぎて糸もヤスってしまってやり直したり
・・・と、この段階になると、なにか問題が山積のような気がしてくるのです。
竿師のもっとも憂鬱な段階なのです。
ニスの場合、完全乾燥した塗面の上に塗ったニスは爪でこすると剥がれちゃったりするんです。 食いついていないんです。
部分補修の方が難しいので前回の塗装まで剥がしてやり直したりすることは何度かあるんです。
1000番のサンドペーパーで塗装を剥がすと、研ぎカスをいくら綺麗に拭き去ったとしても、次に塗装するときに塗面から古い塗面の一部がはがれて出てくるのです。 これがぼつぼつの原因なのです。
だから竹面まできれいに剥がしとってやり直さないと、なんどやっても極小のぼつぼつ出来てしまうのです。
剥がしたらもう一度塗面を完全に拭き、乾燥させねば、浮だしは無くならないんです。
そんなこんなで何度も何度も塗り直しをするんです。
ドブ漬け、引き揚げ、なんて気の利いたやり方をするには、たった1本の竿のためにウレタンニスを1リットル近く無駄に使わねばなりません。 もったいないですよね~。 手塗りだと1回でウレタンニス、薄め液を各10㏄程度しか使いません。
さて、ご多聞に漏れず今回も、1か所だけ刷毛が届いていない部分を見つけちゃいました。 そこだけニスが乗らなかったんです。 で、1回剥がして塗り直しをしちゃいました。
自分の竿なら多少のぼつぼつは気にせず使いますが、ご注文を受けたロッドではそうはいきません。
完成するまで・・・何度でもやり直すのです。
あと1~2回かな~