昨日は切り出しておいた底板を仮組として張り付けてみた。
底板は3枚(3分割だから)で約1㎜位の幅、長さを大きくしてある。 設計図から起こしたのではなく、実物から書き写した現場合わせだ。
ビス止めして、大きめに出っ張った部分はサンダーと洋カンナを駆使してピッタンコに削っだのだ。 う~ん完成近し・・・ (各写真はクリックして大きくして見てね)
じゃじゃ~ん・・・中央部
中央区画の底
上から見て見ると ・・・ ありゃりゃ・・・ こ れ は し っ ぱ い か ・ ・ ・
底の側線を透かしてみる
底板の側線が内側に湾曲しているではないかっか! 両側ともに!
測ってみると、中央部が端っこよりも幅が5㎜小さい。 なんということだ! 責任者・・・オレか・・・
あ~ん。 中央部がたわんだままビス打っちまったのね。 おまけに側板に合わせて削っちまった。
先に内部の工作をするべきだった。 くやじい~。
全体で5㎜だから片側では2.5㎜・・・ 本組接着では、片側で2.5㎜だけハルを外に出すことになる。 出来た隙間はフィレット(パテ)で埋めよう。 チャインストリンガーが内部にあるので、その程度の隙間は問題なく埋められるワイ。
次・・・
板の浮きだ。
浮き
浮きっちうのは、読んで字のごとく、ビス打ったけど板が浮いてるのだ。 まあ、これは本組で接着剤をかますので接着剤で埋まるくらいの隙間なんだが、でも気になるのね。
浮きは、ビスとビスの間をノックしてみれば音で分かる。 芯のある重い音ならぴったしくっついている。 ビシビシとざわつく音がする場合、隙間があいているのが分かる。
隙間
仮組っちうのは、こういう問題点が浮き彫りになるのがいいのよね。(できるだけ前向きに発言している・・・涙) 本番一発で接着していたら、これらの問題は修正できないのよね。
さて、何故、この浮が発生するのか・・・考えるのがワシの流儀。
実は、張り付けに際し、両端からビスを打って行った。 これがいかんかった・・・遺憾である。
底板は横から見ると、本来微妙にカーブしている。 船体の底のカーブのことはロッカーという。 設計段階から船体にロッカーを導入している。 船首、中央、船尾へと自然とロッカーしている。
これは波を乗り越えて船がスムーズに進むようにそうしてある。 船体の長手方向の安定性にも寄与する。
横からみたかカーブ
そういう部分に対して、両端を先にビス止めしてしまうと、余った板切れの長さはその間に残ったままとなる。 最後にビス止めする部分にそのしわ寄せがきて、浮いたままとなるのだ。
ビス止めは端から順にして行こうね! (ハイ)
次・・・船首、船尾
底板を張った船首と船尾
やはり、浮きが出ている。
浮きの解消によるズレについて考えておく必要がある。
本組接着で、以上分かった点を修正したとする。 ・・・と、先に開けたネジ穴が、板と本体との間で、ほんの少しずれることになる。 仮組の板の穴をそのまま使ってビス止めすると、仮組の浮きの原因が再現することになる。
じゃによって、接着前に、板の穴だけをずらす方向と反対側に大きくしておく必要がある。 本組では、ビスの頭を板面よりも低くするための沈め加工をする。 その際に穴を、板がずれる方向と反対にずらしておく、ということだ。 そうすれば、浮は解消するはずだ。 あるいは板の穴を大きめにして沈め加工すればいいよね。 穴は大きくても、ビスの頭だけで板を支えるんだから・・・
とはいえ、片側で2.5㎜の幅を修正するとなると、元の穴は使えないのよね。 穴だらけになるのを覚悟で、新しい穴を開けるしかないか・・・ 古い穴は接着剤で塞ぐ・・・ 涙
船首のステムを横から見ると、こんな風に切欠き加工をしている。
ステムの切欠き
この段差が水漏れの原因とならぬように・・・微妙にやすりで調整してから接着しよう・・・
最後に・・・
すでに仮止めしてあったバルクヘッド(隔壁)とハル(側板)の関係が・・・
中央部にズレが・・・
ここんとこ続く低湿度(乾燥)のため、バルクヘッドに使った1x4の角材が反っているのだ。 そのため、ぴったりとついているべき中央部分にズレが出来ている。 端っこだけ合わせて中央部のズレはそのままビス止めした。 なんと悲しいことだ・・・
安い木を使うと、こんなことが頻繁に起こることを知っておこうね。 後で命に係わるかもしれないからね・・・
対策としては、湿度を待つ?・・・ そんなことはしておられんから、この隙間はフィレット(パテ)で埋めて平らにするつもりだ。 ここにガラスクロスも張り付けることだし・・・
次回は、本組接着後だな。 おっと、その前に、内部の工作をしておこうかな。