この記事、だいぶご無沙汰してしまいましたが、ぼちぼちと再開しました。
夏場は暑くて狭い居間で腰をかがめて作業するのが苦痛で、ついついカウチテレビし勝ちになり、ついにはそれが日常化してしまい・・・習慣は恐ろしい、秋になってもカウチテレビ・・・
いったん組み立てると、置き場所についての問題がでる、やらなきゃ・・・でもなあ~・・・の行ったり来たり・・・ええい面倒な・・・カウチテレビ・・・という感じでして・・・
でもま、女房もだいぶあきらめてきて、居間で作業することについて半ば同意しているような風情もあったので、ぼちぼちと進めることにしたのです。 孫たちが来たら船体は車の中にでも入れちゃおっと。
合板材料のカットまでは既に書いたと思います。
合板に棒材(角材)を張り付けてから組立てるのですが、棒材をどうしようか、という局面がありました。 角材にはスプルース(米ツガ)が良いらしいのですが、節の無いスプルースもやや値が張るので、一般にホームセンターなどで売っているSPF(スプルースや松系の木)の1x4をバンドソーで目的のサイズに切り出しました。 1枚¥200弱で買えますので安上がりです。
長く切ない作業です。 掃除機を掛けながらやるのです。 切り口は、10年も前に買っておいたRyobi(ん!Makitaだったかな?)のプレーナーをかけてきれいにしました。 やっと使うことができたプレーナー・・・買っておいてよかった・・・
日本のSPFは、間伐材などの細身の丸太から作っているみたいで、やたらと節が多いのです。 まあ、安く上げるのが第二の目的ですから、節があってもまあいいか、てな気持ちで作ってます。 でも、節は曲げに弱く、ボキッと行く場面もありそうです。 買うときには出来るだけ節の無い板を買うのです。 板目か柾目かもよく見て買います。 切った後で、どう曲げるのかが関係してきます。 どうしても柾目方向に曲げざるを得ない時は、ソーカットを半ばくらいまで入れて曲げやすくしました。 ソーカットには組み立てた後でエポキシを流し込んで固めます。
次に、合板に角材を二液性エポキシで張り付けてパーツを作りました。 そして今日の仮組立ということになったのです。
仮組み立てした船首(=船尾)
上の写真は、3分割した船体のうち、船首(あるいは、船尾)に当る部分です。 バルクヘッド(隔壁)を所定の位置に取り付けて、ビスで二か所づつねじ止めしました。
ビス穴は仕上げ接着後に竹串に接着剤を付けて穴埋めするか、元のビスに接着剤を塗って頭が沈むくらいに締め付けます。 仮組ではビスの下にワッシャーを入れて少し浅めにネジ止めしていて、最終接着時のビス止めではワッシャーを取り除いて、より深くビスが入るようにします。 沈めたビスヘッドは上からフィレットで充填し、表面をサンドして平らにします。
組み立ての難しいところは、先端部の尖ったところをどうやって固定するかってところです。 斜めに組み合うので、シャコマンがすべって利きません。 そこで写真のように、紐と角材を使って、締めてもすべらない様に紐で引っ張って締め付けました。 しっかりとした固定が出来ないと、仮組も接着もできないのです。 下手に先端部を締めこむと、跳ね返って思わぬ怪我をしますので注意が要ります。
仮組の目的は、細部の配置が接着時に間違いなく接着できる、ということを確認することです。 位置が1㎜ずれていても修正します。 船首中央からの中央線が曲がっていないこと。 各コーナーへの長さが左右対称であること、等を確認します。
ビス穴の位置が接着時の位置決めの役割を果たします。 つまり、接着時に、このビス穴にビスを打ち込むことで位置決めができることを保証するのです。 また、ビス止めすることで船板とバルクヘッドが密着して接着されるようにするわけです。 仮組で細かい修正を繰り返すと船板は穴だらけです。 穴は後で埋められますから、委細気にせずに目的を果たします。
今回の仮組で発覚した問題点は、角材と合板の張り付けの不具合です。 仮組すると力のかかる部分とそうでない部分の間が、きっちりと接着されていないことが判明。 元に戻ってパーツの再接着をする羽目になりました。
この接着面に力が集中する
ハル材(船板)とバルクヘッドの角材(縦材)をビスで止めると、バルクヘッドの枠の横材との間に力がかかり、その部分が動いてしまうのです。 外側を防水処理するとはいえ、海の上で船が波にもまれた時に、ここがバリッと剥がれてしまうと、カチカチ山の狸になってしまいます。 お~怖・・・
そこで、上の写真のように、あえてバルクヘッドの角材の接着部にのこぎりで切れ目を入れ、上部をV溝にして接着剤が入り易いように整形しました。 ここにエポキシ接着剤を流し込んで再接着を図ります。
さらに、後でフィレット(充填)処理をしてV字や穴は、きれいに埋めてしまいます。
バルクヘッドの接着が完成した後は、仕上げの接着の工程に入ります。