果たしてこうなりました。21日付けで公開されていたアーケードゲームエミュレータ iMAME が App Store から消えています。 iMAME はアーケードゲームエミュレータの代表格としてさまざまなOS向けに配布されている MAME (Multiple Arcade Machine Emulator) を iOS 用に独自移植したアプリ。元のMAME そのものはアーケードゲーム基板のハードウェア動作を再現するエミュレータであって、よほど特殊な法律の国でもないかぎり合法的に配布されているソフトウェアです。また非商用であれば再配布や派生版の開発が許されているため、モバイルOS向けを含めて多数のなんちゃらMAMEが存在しています。iMAME も別の派生版 iMAME4all を元にした移植版にあたります。また今回 App Store から消えた iMAME は 9タイトルほどのレトロアーケードゲーム (ROM) を同梱していたものの、いずれも権利者が非商用にかぎり再配布可能として一般提供しているソフトのみ。さらに、ゲームエミュレータでは肝心のROM読み込み機能を備えていないため、最初から同梱されているゲーム以外は選べないようになっています。ではなぜ App Store から消えたのか? といえば、App Store に登録した開発者 Jim VanDeventer 氏からもコメントはなく今のところは不明。ただ、ROMの読み込みをアプリのインターフェース的には殺してあるとはいえ、iOSデバイスのファイル構造を読み書きできるデスクトップアプリなどで直接 iMAMEのドキュメントフォルダに任意のROMを書き込むことで認識はされる (同梱ROM以外をハードコードで特に無効にしてあるわけではない) こと、つまりその気になれば権利的にクリアかどうか分からないソフトをユーザーが動かすことが可能な点が問題になったのかもしれません。ただし権利的にクリアかどうか分からないものを再生・表示できるというのは、あらゆるプレーヤーやリーダー、ビューアアプリについても言えることではあります。ROM云々とはまったく別の理由で落とされた、あるいはうっかり通ってしまっただけでアップル的にはそもそもNGだったのかもしれません。
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