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ES細胞から下垂体、再生医療の臨床応用近づく

2011年11月11日 | 日記
 様々な細胞に変化できるマウスの胚性幹細胞(ES細胞)から、ホルモンを分泌する「下垂体」を作り、病気のマウスを治療することに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)と名古屋大のチームが成功した。

 機能の複雑な内分泌器官をES細胞から作ったのは世界初。再生医療の臨床応用に近づく成果で、英科学誌ネイチャー電子版に10日、発表した。

 下垂体は間脳の直下にあり、脳からの指示で様々なホルモンを血液中に放出する。中でも副腎皮質刺激ホルモンは血圧や血糖のバランスを維持する働きがあり、生命の維持に欠かせない。

 同センターの須賀英隆研究員らは、ES細胞1万個を培養液中に浮かべて間脳の物質に似た化合物を加えた。すると、細胞が集まった粒は、表面が袋状にくぼんで下垂体と似た構造になり、副腎皮質刺激ホルモンを大量に作り始めた。

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