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オラクル、エンタープライズ検索技術のエンデカを買収へ

2011年10月20日 | 日記
 米国 Oracleは10月18日、非構造化データ分析やビジネス・インテリジェンス(BI)用のソフトウェアを提供する米国Endeca Technologiesを買収すると発表した。買収額は明らかにされていない。買収完了後、EndecaはOracleの一部門になる。

 Oracleはこの買収により、企業が構造化データと非構造化データの両方を、統合された方法で処理、保存、検索、分析するための幅広い技術を提供できるようになると、声明で述べている。

 「構造化情報と非構造化情報の集約化に伴い、共通のデータ管理および分析プラットフォームの必要性が高まっている」と同社は述べている。

 Endecaは、多数の企業データ・ストアに分散された構造化および非構造化データを検索、分析するための多様なエンタープライズ検索技術を販売している。600社以上の顧客を抱えており、その1社である日本のトヨタは、Endecaのソフトウェアを使って、多数の社内システム上の6年分に上る製品データと品質データの共通のビューを実現している。

 Endecaのソフトウェアにより、トヨタのエンジニアは、車両構成システム、顧客コールセンター、保証請求システム、顧客仲介グループ、サービス・センターといった各種ソースからのデータを検索、ドリルダウン、マッシュアップ、分析ができる。

 米国Real Story Groupのアナリスト、アラン・ペルズシャープ(Alan Pelz-Sharpe)氏は、OracleのEndeca買収は、驚くにはあたらないと語った。Endecaの最大のライバルである英国 Autonomyは、米国Hewlett-Packard(HP)に買収される前にOracleと交渉を行っていたと、ペルズシャープ氏はブログに記している。

 「買収の金銭的条件は公表されていないが、OracleによるEndecaの買収額は、HPがAutonomy買収に投じた100億ドル超よりもはるかに少ないと見てよいだろう」(ペルズシャープ氏)

 さらに同氏は、Endecaの買収は、Oracleがオンライン小売り分野への関心を深めていることとも符号すると指摘した。「Endecaは、小売り業界向けの非構造化データ分析技術の提供というニッチなビジネスを開拓してきた」

 一方、米国Forrester Researchのアナリスト、ジェームズ・コビーラス(James Kobielus)氏は、非構造化データへのEndecaの注力は、「Oracleのビッグ・データ、BI、顧客分析、マルチチャンネルCRM、コンテンツ分析、Web商取引といったポートフォリオや戦略にぴったり適合する」と述べている。

 Endecaは、非構造化データの分析、保存、処理、相関付けに関して他社を差別化できる技術を持っており、Oracleはそれらの技術を「Oracle Database」や「Oracle Big Data Appliance」(HadoopやNoSQLデータベース技術を採用したアプライアンス)に統合できると、コビーラス氏は指摘した。

 また、コビーラス氏は、「Endecaの顧客は買収が当局から承認されたら、Oracleの製品統合ロードマップに注目する必要があるだろう」と語った。買収に伴い、OracleによってEndecaのどの製品や技術が残され、どれが提供中止や、Oracle製品との統合の対象になるかという問題が浮上すると、同氏は付け加えた。

 「Oracleは、統合や移行については、各製品の通常のリプレース・ライフサイクルを踏まえたスケジュールを用意するだろう」(コビーラス氏)

(Jaikumar Vijayan/Computerworld米国版)

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