火星表面を初めて掘削、生命の痕跡が見つかるか
読売新聞 2月10日(日)19時57分配信
【ワシントン=中島達雄】米航空宇宙局(NASA)は9日、無人火星探査車「キュリオシティ」が火星の表面の岩にドリルで直径1・6センチ、深さ6・4センチの穴を掘り、穴の底から試料を採取したと発表した。
火星での本格的な掘削は、1960年代に米露が火星探査を開始して以来、初めて。
NASAはキュリオシティのロボットアームの先に付いているドリルを使い、まず2日前に試験を実施。正常作動を確認し、8日に本番に挑んだ。
今後、採取した試料を車体の分析装置に取り込み、かつて火星に存在したかも知れない生命の痕跡を求めて、慎重に化学的な成分などを調べる。
火星は現在は乾燥しているが、数十億年前は水が豊富にあった。地表より下には、かつて湿っていた時代の証拠が未風化のまま残っていると期待される。
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