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交流分析5  人生脚本

2020-01-07 | 交流分析
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2022年7月30日 更新
2024年8月16日更新


精神科医のエリック・バーンが提唱した交流分析では「人生脚本」は、このように定義されています。

「脚本とは人生早期に親の影響の下で発達し、現在も進行中のプログラムを言い、個人の人生の最も重要な局面で、どう行動すべきか指図するものである」


人生脚本とは、幼少期(大体7歳ごろまで)の感情体験・周りの環境と人間の交流の仕方から学んだ無意識の行動パターン、物事の考え方を基に自分の人生の成り行きを脚本化する、というもの。

いま現在、大人になっていても、すべての人にそれぞれ「子供時代」はあるので自分自身の置かれた環境、周りにいる大人たちとの関わり方から、物事の判断の仕方や相手との距離感・コミニュケーションの取り方などを経験として学んでいきます。

心理学では、この状態を「幼児決断」と言い、「どうやったら親の関心が得られるか」を子供心に考え「自分はこのように行動する」と決断した、というもの。


人生脚本には「勝者の脚本」「敗者の脚本」「平凡者の脚本」の3つの脚本があるといわれています。

勝者の脚本  自分の可能性を信じて自分らしく生きることができる。 相手との信頼関係を築くことができる人生。

敗者の脚本  何かと言い訳を付けたりして自分の思うように行動できない。 人を信じることができず、人生に生きづらさを感じたりする。

平凡者の脚本  良くも悪くもなく「平凡」な人生。 特別悪くもないが、特別注目されたりすることもない。



幼少期に「勝者の脚本」を描いた子供は、大人になって社会に踏み出しても他人との交友関係をうまく築いていけますが、幼少期に「敗者の脚本」を脳裏に刷り込んだ子供は、大人になって社会に踏み出しても他人との交友関係をうまく築くことができずに、生きづらさを感じたり孤独感を抱えたりします。

そして「敗者の脚本」を作ってしまった人は、自身を救済するために「不幸にならないための対抗脚本」を作りますが、「敗者の脚本」を脳裏に刷り込んでいるため無意識レベルで「幸せから遠ざかる選択」をしてしまうのです。

「不幸にならないための対抗脚本」は意識的に選択・行動しなければいけないのに対して、「敗者の脚本」は無意識レベルで選択・行動してしまうので、表面的には「幸せになるための努力」をしていても「不幸への道」を歩んでしまうのです。



また「人生脚本」は長期的に自分の人生感をとらえる概念ですが、それに対して心理学者であるヘッジス・ケーパーとテイビー・ケーラーが短期的に起こる行動パターンを提起したのが「ミニ脚本」。

ミニ脚本には「ドライバー」「ストッパー」「ブレーマー」「ディスペア」の4つの基本概念があり、人生全体が大きな物語であるなら、ミニ脚本は「自分の信念」に裏付けして強化していく行動の一つ一つをいう。


「交流分析6 人生脚本 禁止令」に続きます。



交流分析 人生脚本



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