大田黒公園つづき

イチョウ並木をまっすぐに進むと、石組みの流れとモミジの木立の向こうに、なだらかに広がる芝生が見えてきます。
管理棟の前から池の渕へと、芝生の中には赤松の巨木が乱立していて、その景色から感じられる雄大さと、どっしりとした安定感に、ふと肩の力が抜けてため息が出ました。

　　

池には二重に石橋が架かり、水面に張り出すように東屋も建っています。
石橋付近の自然な石組みと、東屋に沿った四角い石積みが、そのお互いの良さが巧く使われていて感心しました。
ちょっと腰掛けて、池に泳ぐコイを眺めているのが気持ちのいい場所です。

管理棟の中から外を眺めるのもお勧めです。
やわらかい木々の葉のすき間から、日差しがきらきらと輝いて降ってくるようで、その穏やかさも良かったです。

管理棟の中庭の小さな池から湧き出る水が、石組みの流れを通って大きな池に注いでいます。

この杉並区の管理する公園は、もともとは音楽評論家の大田黒氏の邸宅であったからでしょうか、やはりどこかアットホームな雰囲気を感じられ、のんびりと過ごすのにぴったりの場所でした。
この先の、イチョウとモミジとケヤキの紅葉を愛でに、ぜひもう一度訪ねてみないといけないなと思いました。