二日前、とってもイイな~と思った女性がいる。
毒舌で有名なバイオリニストの高嶋ちさ子さんだ。
テレビで観る印象のままの直球タイプ。
女性でもたまにいるMISONOタイプではなく、相手を打ち取る剛速球タイプ。
しかも有言実行、、、只のバイオリニストではない。
それが、一昨日のTVの雑談番組での彼女の話が素晴らしかった。。
◆「悪魔」と呼ばれた小学生。。◆
小さい頃から自立出来る職業に就くことを母親に言われ続けた。
その根底には姉の未知子さんのダウン症である事が起因しており、
家族で未知子さんを守らなければならない使命があった。
小学生になり分ったのは、勉強が苦手・・・
問題
「リンゴが7つあります。
お兄さんと妹で分けると、何個残るでしょう。」
ちさ子さんの答え
「兄が3個 私が4個。だからリンゴは残らない。」
この答えは一貫して変わらず、先生もお手上げ。
そんな幼い彼女が選んだのは、絵的にカッコいいと思ったバイオリニスト。
選んだモノはお金がいくらあっても大変なバイオリン、、
そこから高嶋家の家計はいつも火ダルマで「お金がない…」が普通だった。
姉を守るため生きるんだ!と思う無垢な少女の心。
だが障害者の姉に対してのいじめに怒りの喧嘩三昧の日々。
喧嘩をするリストを作り、毎日男子、女子と喧嘩をし吠えまくった。
その結果、喉を潰し、今のハスキーボイスになった。
学校行事の一つの七夕のエピソード。。
笹に願い事を書いた短冊。
みんな将来の夢や欲しいものをワクワクしながら書く。
その時の短冊に書かれてあったのは
「ちぃちゃんにいじめられませんように」がズラリと、、
同級生に悪魔と呼ばれた小学生は、
敵陣に一人で乗りこむ勇ましさとは裏腹に、
切ないほどいじらしい背景があった。
だが数年後の留学先のイェール大学でも同じだった。
彼女の言動そのものが驚異。。
外国人留学生たちから「デビル」と呼ばれる。
なにか人と思えぬ紙一重感の強さがあるのだろう。
敷居をワザと高くしたような厳めしいクラシック界に
大きな波紋を広げる先人になった。
バイオリンを習うちさ子さんがよく弾いたのはポップス。
姉の未知子さんが大好きな松田聖子さんの歌だった。
姉を喜ばせるため弾いたポップスが、後のバイオリニストの革命児に繋がる事に。
↑クリック♪ちさ子さんと十二人のヴァイオリニストの演奏。
のだめカンタービレのようにワクワクするクラシック「天国と地獄」
振付けが楽しいくて、思わず手拍子デスよ。。
◆ベクトルは、、「身近なクラシック」◆
ちさ子さんがデビューした頃のクラシック界は、
誰も知らないクラシックを聴かせるのが主流だった。
彼女は「それじゃなんにもなんない!」と、真逆の路線で展開する。
1 体育館とピアノがあればコンサートは出来る!
なるべくお金をかけない事で、チケット代が高くならない。
2 生の音を聴いてもらうため、マイクを使わない。
3 身近に聴けるように、年間100本のコンサートをする。
そして2004年。。
1736年製ストラディバリウスを数億円で購入。
より素晴らしい音にこだわり続けるデビルは、
毎回緊張し、一瞬バイオリンの持ち方まで分らなくなるくらいだと言う。
あろうことか、まだお金を獲れる音に到達してないとも締めくくった。
そして仕事は全く楽しくない!と断言する。
なのに、この人はクラシックを身近に!と努力し続ける。
高嶋ちさ子流剛速球は突然アンダースローも投げたりする。
何があっても、長いモノに巻かれず孤高の人。
きっとこう云う事に異議を唱える人もいるだろう。
でもね、本気の戦車に竹やりで突くようなもの。
TVの前でバイオリニストとしての「先人の覚悟」を見た気がした。
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