信濃国分寺史跡公園
カバンの藤
明治13年、第19国立銀行(現在の八十二銀行)の行員であった黒沢鷹次郎が実家のある佐久の八千穂の農家から苗を貰ってそれを鞄に入れ上田にあった本店 に持ち帰り植えたことから、「カバンの藤」と呼ばれています。現在は信濃国分寺史跡公園に移植され上田市で大切に管理されています。明治13年は西暦で 1880年ですので、植えてから今年で134年になります。黒沢鷹次郎は設立者の中心人物としてその後頭取になりますが、実家は「井筒長」で有名な黒澤酒 造です。
3本ある藤の木は、とにかく老木ですので去年は樹勢が弱ってあまり房をつけませんでしたが、今年は隣接の信濃国分寺資料館の駐車場で車を降りると藤の濃厚な香りがあたり一帯に広がっています。
藤棚を眺める位置に造られた回廊のような廊下の赤い屋根上家は1200年前にかつてここにあった国分寺の回廊の一部を再現して作ったもので、往時の姿が忍 ばれるのですが、1200年前というと遥か昔の話と思われますが、この藤が134年で、私の祖母は明治12年生まれで生きていれば135歳なので、そのた かが十数代前の話なので歴史の常識とは案外身近なものだと思います。
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