軽井沢駅方面より六本辻をへて雲場池に至る道です。遠く見える歩行者の先が六本辻です。ここ数年軽井沢は空前の別荘建築ブームでしたが、近頃は駅前にマンションが何棟も建設中となっています。建築規制があるので、近隣商業地域では3階まで、それ以外は2階までとなっており、それなりに整然とした光景が維持されています。かつての軽井沢は避暑地として夏のみの別荘地でしたが、新幹線開通後は東京への通勤可能距離となりましたので、定住される方も増えているようです。そしてなによりも変わったのは、昔はお金持ちの広大な敷地と大きな邸宅が広がる別荘地であったのですが、今はターゲットを東京のサラリーマンの課長クラスにしているようで、それなりの規模の分譲単位となっています。元々軽井沢は中山道の3つの宿場として発展した場所で、その子孫の方々も多く暮らしています。地元の方の住まいは概して、地元の棟梁による木造瓦葺きのがっしりとした作りの家々なのですが、かつての別荘として建てられた住まいの多くは、外観の痛みもはげしく、代が変わり管理する人もなくなったせいか廃屋同然になっている家もあります。これは別荘という借り住まいであることもあるのでしょうが、工法が違い、いわゆる安普請で見た目だけはいいという考えのもと設計されているからです。また涼しい夏を標準として作られていますので、どうしても厳冬に長年晒されると、自然と痛みも激しくなってきています。軽井沢は明治時代に浅間山の噴火による被害が甚大でしたが、それでもそこに住む人、通う方が沢山いらっしゃいます。今でも浅間山は活火山として活動していますので、これから定住をお考えな方は決して永遠に安全な土地ではないことも考慮に入れた方がいいかと思います。
パリのオルセー美術館は1848年から1914年までの印象派の作品を中心に数多くの傑作が展示されています。かつて同美術館を訪れた際、ルノワール、モネ、マネ、ゴッホの絵の持つ圧倒的な力強さや明るい色使いに隠された健全な自己主張を感じたのですが、ガラスケースの中に大切に展示してあったドガの踊り子をモチーフにした絵は他の作品に比べとても小さいながらも他の印象派の絵が自然の光を捉えているのに対し、この絵は室内の照明の中に浮かぶ踊り子の瞬間を捉えており大変印象に残りました。印象派の運動はそれまでの肖像画として人を正確に写実する絵という商品が写真の登場で廃れ、代わりに画家は自分の意図する構図を用い、キャンパスを外に出し、自然の光のもと、ラフなタッチで自己表現を図ることになります。印象派の登場の契機は写真の登場であったのですが、その内因たる自我の開放については、近世ヨーロッパの文化・芸術史と連動しています。元来対象の模倣から始まった西洋の芸術は、その長い模倣の歴史から抽象へと変遷して行きますが、これは絵画や彫刻、音楽において特に顕著です。一方わが国の芸術の特徴は西洋のそれとは全くの逆のケースとなっており、縄文土器の文様を見ると判る通り、自然現象の忠実な模倣からではなく、いきなり抽象から始まっています。その長い連綿とした抽象主義文化が最高潮に達したのは、絵画においては江戸時代の浮世絵ですが、印象派の画家達は、1867年パリ博覧会において、この日本の絵を驚嘆の面持ちで眺めることになります。そこで彼らが見たものは、写実主義とはほど遠い人の姿でした。この浮世絵の影響の下、印象派の画家達は自分の意匠による作品創りに入って行きます。原色の色使い、遠近法を無視した空間構成で画家の主張を強調して行きます。さて、ドガは印象派の画家に分類されますが、当人は写実的手法を取り入れた古典画家と認識していました。ドガの絵の特徴は、前述の室内空間の光の陰影にあります。絵の具の発展により画家が外で絵を描けるようになり、自然の光あふれる光景を鮮やかに描き出していますが、ドガは古典主義にこだわりを持ち続けた人で、室内作品を多く残しています。特にバレリーナをモチーフにした作品群はほの暗い室内で、白い意匠のバレリーナ達の姿が鮮やかに描き出されています。私は若い頃から非常にドガの絵が好きでした。絵を描くことは下手なので無理ですがカメラを向けるときは常に画家の視点を思い浮かべます。今回新体操をたまたま見ることが出来、そんな絵のような構図の写真が撮れるといいなと思いました。
動きのある被写体は明るく見える室内でも、手持ちだとブレてしまいます。踊りの所作のようにキメのポーズがいつ出てくるか分からず、また大変短い時間で次の演技に入りますので、自分の機材では意外と難しかったです。
振袖の上に巻くファーのショールが寒冷地仕様です。大人びた女子に対し男子はスーツ姿がほとんどで、顔を見るとまだまだ幼さが残っています。一時流行った紋付袴の男子はいなかったように思います。こちらの会場では、女子は全員振袖でした。
男子新体操
長野に新体操の大会を見に行く。青森まで行ったわけではないです。日本一の男子新体操の演技も見ることができましたが、テレビで見る 以上に本物は迫力がありました。(女子は後ほど)