『「糖質制限」は危険!』 石原結實著 海竜社刊、読了。
糖質制限推進派の本ばかり読んでいたので、反対派のものにも目を通してみた。
結論。
糖質制限推進派は、自ら糖質制限を試した結果として、糖質制限推進を言う。
糖質制限反対派は、自らは糖質制限を試さず、過去の知識と思い込みで、糖質制限反対を言う。
多分、ここに尽きると思う。(以前も書いたが、戦前の「脚気論争」と同じ匂いがする)
書籍前半で糖質制限をボロクソに言っている割には、2013年にADA(米国糖尿病学会)が、糖尿病の新しい食事ガイドラインとして、糖質制限の有効性を認めている&食事療法の個別化(患者毎に最適な食事療法は異なること)を提唱していること等には一切触れていないなど、医師としての誠実さにも疑問を感じる。(因みに、本書は2015年6月の刊行)
その一方、書籍後半では自らの石原式食事療法について、雄弁に語っている辺りのバランスが、非常に残念。
(そもそも糖質制限推進派の人も、断食や一日一食の効用等を否定していない。むしろ身体へのスイッチ入替の切っ掛けとして、それらを推奨している人もいるくらいなんだけど・・・)