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はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

静かな嵐

2012年04月04日 | 回顧録
昨日は、まさに春の嵐でした。
爆弾低気圧が来たそうです。
ゲリラ豪雨とか爆弾低気圧だとか、最近の気象用語も変わってきたなぁと思います。

先週の土曜日もすごかったですが、昨日はもっとすごかった!
風で家が飛ばされるんじゃないかと思いました。
地震も怖いけれど、強風の恐怖を実感しました
駄洒落はともかく、風や水は、人間の生活にはなくてはならないものですが、自然の恐ろしさを改めて感じました。

嵐が過ぎ去った頃、ふいに「静かな嵐」という曲が浮かびました。
ザ・テンプターズの曲です。
私の青春時代は、グループサウンズの全盛期でした。
ビートルズが来日し、その後、雨後のたけのこのように、次々に日本のグループサウンズが誕生しました。
ブルーコメッツ、ザ・スパイダース、ザ・タイガース、ザ・テンプターズ。
私はタイガースも大好きでしたが、テンプターズも好きでした。
ショーケン(萩原健一)が
♪湖に君は身を投げた~
という『エメラルドの伝説』
あの歌い出しを聞いただけでショーケンの独特の声にしびれました。

当時はレコードをステレオで聴いていました。
当時のステレオは、今と違ってものすごく大きなもので、1部屋の4分の1くらいを占めていたように思います。
私の部屋は狭くて、そんなものを置いたら、寝る場所もなくなってしまうので、ちょっと広めの弟の部屋にステレオは置かれていました。
レコードを聴きたくなると、私は弟の部屋へ行って聴きました。
当時は、”自分の部屋”と言ってもほとんどプライバシーなんてない時代です。

私はその頃、テンプターズのレコードのB面に入っていた「静かな嵐」という曲が気に入っていました。
A面が聴きたくてレコードを買ったはずなのですが、B面の方が気に入りました。
A面が何だったのか、全く覚えていなくて、ネットで調べてみました。
「帰らなかったケーン」という曲だったようです。
ショーケンが飼っていた犬の事を歌った歌だそうですが、私はその歌に関しては全く印象がなく、歌も覚えていません。
なのにおまけについてきたB面の「静かな嵐」という曲が印象深く、今でも歌詞がスラスラ出てきます。

愛していたね 何にも知らぬまま 二人は 夢を見てた
野菊の花をちぎって交わしたね 真昼の口づけを
固く誓い合った 二人だけの愛を 引き裂くような 静かな嵐
白い花を散らし 光を消して
すべてを奪った 嵐だよ


正しいかどうかわかりません。
私の記憶違いの部分もあるかもしれませんが、こんな歌詞でした。

夏のあるとき、私は一人でレコードをかけてこの曲を聴いていました。
当時付き合っていた人と別れたばかりでした。
何が原因なのかわかりませんが、その人のことが突然色あせて見えるようになってしまいました。
わがままで思いやりのなかった私は、
「もう、あなたとは付き合いたくない」
と突然言って別れてしまいました。
別れた後、心が痛みました。
そんな私の心変わりは、嵐のせいだと思いました。
静かな嵐が襲ってきて、私たちは別れたんだと思いました。

私がその曲を聴いていると、弟が部屋に入ってきて
「お姉ちゃん、またその曲を聴いているの?」
というので、
「だって、この曲、私にぴったりなんだもの。これ以上ないくらい今の私の状況を歌ってくれてるの」
と言うと、
弟は目を丸くして
「えっ?ってことは、お姉ちゃん、キスしたってこと?」
と言いました。

私は絶句でした。
あまりにストレートに聞かれたので、返答に困りました。
今で言うなら、
「そこかい?」
という会話でした。

いや~
あのときの事を思い出すと、今でも顔から火が出そうです。


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