はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

私がバイトをクビになった訳

2010年07月01日 | わたくしごと
私はすでに還暦を過ぎてしまったので、いまさら女の色気がなくて当然なのですが、思い返すと若い頃から私には女性としての色気がなかったようです。

先日ラジオからちあきなおみの歌が流れてきました。
「X+Y=LOVE」という曲です。
ちあきなおみ特集らしく、『喝采』や『四つのお願い』など、ちあきなおみの代表曲が次々と流れました。
曲を聞くうちに、私は学生時代を思い出していました。

私は夏休みに都心の駅ビルにある店でアルバイトをしました。
サークルの後輩の紹介でした。
店長さんと面接をし、即、働けることになりました。
その店は若い女性の店員さんがたくさんいました。
みんなアルバイトなので、働く時間はまちまち。
何人かの交代勤務でした。
私はまだ20歳になったばかりの学生、他の女性はみな年上の社会人に見えました。
その店は、開店から閉店まで一日中、ちあきなおみの曲がかかっていました。
聞けば社長の趣味だとか。

ある時、ショーウィンドウをのぞいている男性がいたので、「いらっしゃいませ」と声をかけました。
するとその人は、私をじーっと見ただけで、何の反応もありませんでした。
「変な人!」と思い、私はその人から離れました。
その人は、顔中を髭で覆っていて、毛むくじゃらでずんぐりむっくり、色が黒く東洋人風でした。

後になって、その人がその店の社長さんだと知りました。
当時その店は繁盛していたらしく、都心の駅ビル数ヶ所に出店していて、社長はそれらの店を順番に回っていたようです。
私がアルバイトをしていた店には週に2回くらい顔を出す程度でした。

私は他のバイトの人と比べても、まじめに仕事をしていたと思います。
店長さんも他の男性店員さんもそれを認めてくれていて、それなりによくしてくれていました。
でも、私は突然社長から解雇を言いわたされました。
何故?とは思いましたが、当時学生だった私はそれを特に抗議するわけでもなく、言われるままに辞めました。
「社長から辞めるように言われた」
と店長さんに話すと、店長さんはとても驚いて、
「えっ?どうして?こんなに一生懸命働いてくれているのに・・」
と言いました。
でも、店長さんと他の店員さんとで意味深な納得をしたような雰囲気を感じました。
店長さんは、
「ウチの社長にも困ったもんだな。はーちゃんが来なくなるのは残念だけど、仕方ないな。」
と言いました。

その後、数日してお給料を受け取りに行った時に、事の真相を知りました。
その店の社長さんは無類の女好きらしい。
バイトに雇った女性に片っ端から声をかけ、誘っていたとか。
実際、私をそのバイトに誘ってくれた後輩も社長から声をかけられたと言っていました。
ところが、私はそういうことは一度もありませんでした。
要は私は社長好みの女ではなかったということです。
確かに色気たっぷりのちあきなおみとは正反対のタイプだもんな。

その後その社長は、ある都心に新しいビルが誕生した時、その最上階に高級プライベートルームを作り話題になりました。
でも、「○○のイメージダウン」とか「○○の恥」などと言われ、その後取り潰したという話を聞きました。

私がバイトをクビになった訳、それは、私に色気がなかったから・・・ということだったのでしょう。

そういえば、以前勤めた会社にも”女たらし”と言われていた専務さんがいました。
女性社員たちに次々声をかけていたらしいのですが、そこでも私は一度もその専務さんから声をかけられたことはありませんでした。

退職後に会った営業さんに
「はーちゃんは隙がなさ過ぎて、ちょっと誘うと『バカなこと言わないで!』とズバッと肘鉄をくらいそうで、怖くて誘えなかった。」
と、言われました。

声をかけられたかったとは決して思いませんが、私は色気もなかったけど、子育てに追われていて余裕もなかったんだろうな。


最新の画像もっと見る