はーちゃんの気晴らし日記

気ままに 楽しく 書きくけこっこ!

息子と弟の不思議な出来事

2014年05月24日 | 出来事
今回、クマが亡くなったことで一番泣いていたのは、息子だったかもしれません。
息子は、たいして犬たちの面倒をみることはしませんでしたが、それでも癒しになっていたんだろうと思います。
クマが寝込んでからは、リビングにやってくると、寝ているクマに必ず声をかけ、顔を覗き込んでいました。

クマを一晩置いたので、腐敗が進むといけないと思い、現在使っていない部屋にエアコンをつけて、保冷剤を当てて寝かせていました。
息子はその部屋に入っては、クマを抱いて泣いていたようです。
息子が出て行くと、クマの背中が濡れていました。

息子の悲しみはクマのことだけでなく、弟の事もあると思います。
息子は、弟が好きだったと思います。
みんなから、「似た性格」と言われていました。
考え方は違いましたが、馬が合っていたんだろうと思います。

息子が中学の頃は、今で言う「やんちゃ」な生徒でした。
他人に迷惑をかけるようなことはしなかったと思いますが、校則違反は、ずいぶんやっていたようです。
その頃から、徐々に私たちと行動を共にしなくなくなりました。
いつも一人だけ別行動でした。

そんな息子でしたが、私の実家へ行く時だけは違いました。
どんな時でも必ず付いてきました。
やんちゃな中学時代も、自由気ままに遊びほうけていた高校時代も、高校を卒業しフリーターをしていた時も都合をつけて、実家へは一緒に行きました。
実家で遊びに来ると聞けば、それに合わせて仕事の予定を立てていたようです。

最初は、どうして実家へだけは行くのか、祖父母を大事に思っているのか、小さい時からの習慣が抜けないのかなどと不思議に思っていました。
その辺の息子の心の中はわかりませんが、ここ数年の息子の楽しみは、弟とのお酒だったように思います。
弟も、唯一のお酒の相手である息子が行くのを楽しみにしていたようです。
息子が、現在の仕事に就いて、徐々に収入も安定してきてからは、実家へ行く前になると、普段は口に入らないような高級なお酒を買い込んで、弟への手土産にしていました。

息子と弟は、酔いが回ってくると、二人で言いたいことを言い合っていました。
似た性格ではあるけれど、考え方が全く違う二人なので、最後には、弟に
「バカかお前は」
と言われたり、
「どういう育て方をしているんだ」
と、私が弟から言われる事もありました。
それでも息子は弟と会い、話すことが楽しみだったようです。

弟の訃報を聞いた時、私には息子の反応を見ている余裕はありませんでした。
私自身が混乱していました。
ただ、息子も呆然としていたのは、覚えています。
涙を見せることはなく、自分なりに消化しようとしていたのかもしれません。
でも、クマの事が重なり、息子の気持ちはそこで一気に吹き出たように思います。

葬儀が終わった後、息子から不思議な話を聞きました。
「実はね・・・」
と息子は言います。
「あの日、正月に叔父さんからもらったウィスキーが突然倒れたんだよ。地震でもないのに、変だなと思った。そうしたら、しばらくしてから叔父さんが亡くなったという電話があった。」
と言います。
姪は、
「きっと、お父さんが知らせに行ったんだね。私たちには、何も変わったことはなかったのに・・」
と言っていました。
息子と弟は、来年のお正月の約束をしていたので、それが叶わなかった事を詫びに来たのかもしれないと思いました。

この一週間は、一家で行動する機会が増え、外食が続きました。
息子は、その度に全員分の支払いをしてくれました。
娘たち一家も一緒の事も多く、正直助かりました。

生前、弟が言っていたように「どういう育て方をしているんだ」と言われてもおかしくないように偏った考え方をする息子です。
私たち夫婦も、たまに
「どうして、あんな考え方をするように育っちゃったんだろう。」
と話すことがあります。
息子が口にすることは、とても公に言えない様なことばかりです。
本音なのか、ただ口に出しているだけなのかわかりませんが、弟の事を機に、息子も少し変わってくれたら良いなぁと思っています。


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