カートを引いたおばちゃん--車編

いつものスーパーへ行くために、車を走らせていました。
私の家の周辺は、どこも対向車が来た時、片方が待てばすれ違いができる程度の広さです。

そんな道を走っていた時、道路の左側にカートを引いたおばちゃんが歩いていました。
おばちゃんと言っても私よりは年上、７０歳代くらいに見えました。
私はその人を追い越すことなく、後ろをゆっくり走りました。
理由はわかりませんが、何となく追い越さないほうが良いような気がしていました。
タイミングが見つかったら追い越そうと思いましたが、特に急いでいるわけでもなかったので、ゆっくり歩くそのお年寄りの後ろを私もゆっくり走りました。
少し走っていると、そのおばちゃんは、何を思ったか突然私の車の前を横切り、反対側に移りました。
まったく後ろを振り向くこともなくです。
呆然としました。
言ってみれば嫌な予感が的中したということです。
そういう事態が起こることを予想していたわけではありませんが、何か嫌な予感がしていました。
それでそのおばちゃんを追い越すことはしなかった気がします。
でも、まさかまったく周囲を見ることもなく、突然車の前に出てくるとは思いませんでした。
追い越さなくて良かったと思いました。
下手をするとあの状態では、その人にぶつかってしまったかもしれないと思うとぞっとしました。

嫌な予感・・・というか、その時、私がその年寄りを追い越さなかったのには、伏線があります。
その少し前に別の場所で、ベビーカーにお孫さんを乗せた私と同年代くらいの人が、全く左右も前後も見ずに突然私の車の前を横切ったことがあったからです。
その時も私は、すぐに止まれる速度で走っていたので、何事もありませんでしたが、かなりびっくりしました。
まさか前を歩いてる人が、突然車の前に飛び出してくるとは思いませんでした。
そのベビーカーを押していた人は、私の車がいたことすらわからず、何事もなかったように歩いていきました。
私はかなりびっくりしましたが、その人はそういう危ない状況にあったことすら、わかっていないようでした。

そのことが、私の頭の片隅にあったので、目の前のカートのおばちゃんに私の中の何かが、要注意の信号を送っていたんだと思います。

年寄りと子供には気をつけなければと思いました。
特にカートを引いたおばちゃんには、要注意。
そういう私もわんわんカートを引いてお散歩していますが。