あの子は言った
「私はね、三角定規しか持ってないんだ、これで十分足りるし」
と
その子は言った
「アタシは、筆箱に入る位の定規とか、そんなもんしか
持っていないんだー」
と
彼は言った
「定規?そんなの何に使うの?」
と
それから何年かして、彼は、この町を出て行った
彼が、今どこで何をしているか
僕は知らない
宇宙飛行士はどんな気持ちで
宇宙へ飛び立つんだろう
そして僕は、何億光年前までの星の光を見れるんだろう
キミに、それを聞いたなら
キミは、なんて答えるのかな?
キミに会えたなら
ありがとう とか
会えて良かった とか
そんなありきたりな言葉なんかじゃなく
その質問を訊いて見たい
キミは、なんて答えるのかな?
ありがとう
じゃ重すぎる
運命
じゃセンチすぎる
「達者でね」
キミに会えるなら
僕は
その言葉くらいは伝えたい
それくらい言っても
いいよな?
だけど
言葉で伝えきれない
たくさんの、この思い
どうやって伝えたらいいんだろう
せめて君に出会えたなら
君の名前
を呼びたいな
「名前負けしてるんだ」
って言ってた君の名前を
大きな声で呼んでみたい
君の名前を僕は呼ぼう
君に
エールを送るために
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※ 2011.1.2.に書いた詩を一部修正。