一句鑑賞

無言劇

映画というのはそれこそ映像ですが、他に音がありますね。

たんに映画音楽というものではなくて、シーンシーンにある音。歩く靴音も石畳と屋内のフローリングでは違います。タバコにシュッと火をつける音、椅子に腰かける音、コートを羽織る音、さまざまな音が俳優の動き言葉と混ざり合ってシーンを印象深いものしています。

実生活においても、私たちは日常の中で音をどれだけ大事にしているでしょうか。

エレベーターの閉まる音、無機質に動き続ける機械の音。音の中にも静けさがあると、自分の心中ですがね。

 

50になる頃でしたか、山口から島根県へと一人ドライブ旅(半分仕事)でしたが、島根のビジネスホテルに電話をしても満室、鳥取米子のビジネスをガイド本から調べて電話して宿を確保しました。国際ホテルでしたね(笑)ツインをシングル料金でお待ちしておりますと・・・( ´艸`)

翌朝食は上階の、大山が見えるレストランでしたが、その階への上りエレベーターでのことでしたが・・・途中の階で停まりました。扉が開くと身長は私ぐらいですががっしりとした外国の方、ひげを生やしてスーツもビシッと決めてらっしゃる。私も驚きましたが彼も驚いてました・・・・私が先に軽く会釈をしたら口元のひげを引き締めるように顎を引いて会釈?して乗り込んでこられました。その間、無言ですが目的の階についたとき笑みとともに下りて、それぞれの朝食の席へと・・・窓からは大山が見えました。

今思い出すと無言劇みたいですね。

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